枯山水とは、水を使わずに山や川といった自然の風景を表現する日本庭園のスタイルの1つです。お寺の中にある庭園として見慣れている方も多いと思いますが、もちろん住宅にも採用される庭園様式の1つです。しかし、その砂や岩といった造形にはそれぞれ意味合いが含まれているなど、この様式についてあまり詳しくご存知ない方もいらっしゃると思いますので、今回は枯山水の特徴や魅力などについて詳しく見ていきたいと思います。
枯山水の一番の魅力は、都市の中に自然の空間が造り出されることでしょう。当然、水を用いずに山や川の風景が表現されることから、自然そのままの姿が出来上がるわけではありません。しかし、逆に水がないことで、様々な要素を各個人が想像力を持って色々な解釈をすることを可能にしてくれるため、時には本物の自然までも超越してしまうような風景を生み出すこともあります。
枯山水では主に砂や岩を用いて庭園が造られます。その中で、砂に模様を描くことで水を表し、その模様によって川や海などがイメージされます。その対照的な存在として、岩は山や陸を想起させます。また、石に橋がかける表現もされることがありますが、橋を取り入れることでその下には水があることを思わせるような表現の仕方もされます。このように、枯山水の砂や岩にはある意味が込められていますが、あくまでそれらは本物の自然ではないことから、自由に想像し、各々が違った解釈をして楽しんだり、想像の中で自分自身と向き合える庭園でもあります。
枯山水は日本庭園の一部として造られていましたが、室町時代よりお寺の庭園として1つの庭園の様式のかたちで独自に発展をしていきました。そのため、花や池がある優雅で華やかな風景ではなく、少ない要素で厳かな雰囲気の風景が造り出されていきました。そうした風景を見つめる中で、自分自身で想像力を働かせ、様々な解釈をしていき、自分自身と向き合うことにつながる場所でもあります。歩いて散策する庭ではなく、風景を室内から観賞することで瞑想に耽り、心を安らげてくれる庭園となってくれます。
インテリアについては具体的なイメージをもってデザイン性の高いものにしやすいかもしれません。それに対して、エクステリアについてはなかなかしっかりとしたイメージを持てない方も多いと思います。その中で、枯山水はインテリアの高いデザイン性にも合うようなワンランク上のエクステリアをつくり出してくれます。具体的なイメージを持ちづらいエクステリアですが、しっかりとしたスタイルを持つ枯山水であれば、完成図も想像しやすく、その中で自分らしいエクステリアにデザインすることができるでしょう。
上質なエクステリアを生み出してくれるため、コストもかなりかかってしまうと思われるかもしれませんが、実際に水を用いて池を取り入れたり、水を流す演出のある庭園と比べると、初期費用だけでなくランニングコストも抑えられる点も枯山水の魅力です。水を使わずに自然の風景を表現するため、水道代や水の循環装置の電気代もかかりません。そうした水を使わない限定された素材の中でも、本物の自然を越える豊かな庭空間をつくり出してくれます。
枯山水の砂の模様は砂紋と言いますが、それを描くには技術や経験が必要となります。寺院にある枯山水では毎日のように庭師が砂紋を描き直すこともあるほど砂紋は重要であります。もちろん住宅ではそのように毎日専門の庭師に整備を依頼することは難しいでしょう。そうしたことから、住宅では自分でも管理がしやすいように、小規模の枯山水を採用する例が多いようです。通常の住宅の敷地であれば、それほど庭のスペースを広くできない場合も多々あるため、小さな枯山水は逆に一般の住宅にも取り入れやすい庭園のタイプとなるでしょう。
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