寄棟造のデザインアイデア・インスピレーション・写真

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寄棟造

寄棟造とは 

寄棟造とは、屋根が4方向に傾斜する4つの面からなる屋根のことを言います。それによって、この屋根形状では屋根面同士がぶつかり山折となる棟が屋根の頂部(大棟)と傾斜部(下り棟あるいは隅棟)にでてきます。ちなみに、屋根の頂部の大棟がない屋根のことは「方形屋根」と言います。寄棟造の建物を見ていると何となく気持ちが落ち着くという方もいらっしゃると思いますが、近年この形の屋根を見る機会が少なくなったようにも感じます。そこで今回は、寄棟造の特徴や魅力について詳しく見ていきましょう。

どっしりとした落ち着きのある屋根 

寄棟造の住まいには何となく落ち着きや安心感を抱くのではないでしょうか。その理由としては、4つの屋根面が軒をつくり出すことで、外壁の高さが低く抑えられ、住まい全体の重心が低くどっしりと見えることが挙げられます。また、多くの古民家に見られる屋根形状からも分かるように、日本で昔から取り入られてきた屋根の形ということで、ノスタルジックな感情が湧き出てくる精神的なことも要因の1つかもしれません。

寄棟造のメリット – 高い耐久性 

寄棟造のメリットとしては、高い耐久性がまず挙げられます。住まい全体の重心が低くなるということは、どっしりとした見た目だけでなく、台風などの強風にも強い、耐久性の高い屋根となってくれます。また、四方に軒ができる屋根の形状であることから、外壁に雨が当たることも和らげてくれます。さらに、4つの屋根面が異なる方向に向き、雨樋も4方向に取り付けられることから、雨や雪の量を分散できる点もメリットとなるでしょう。

寄棟造のメリット – 斜線制限に柔軟に対応できる 

敷地によっては隣地斜線制限や北側斜線制限がかかりますが、そうした斜線制限に柔軟に対応できる点も寄棟造のメリットとなります。傾斜する4つの面からなる屋根であることから、隣家へ落ちる日影を調整しやすく、建物が密に建ち並ぶ住宅密集地では非常に有利な屋根形状の1つとなります。また、このことは斜線制限のある中で、室内空間をより広くつくり出せることにもつながります。

寄棟造のメリット – 軒を4方向に持てる 

4つの屋根面が傾斜して下に下りてくるため、南北東西の全ての側に軒が持てる点も魅力となります。先程も述べたように、軒があることにより雨が外壁に降りかかることも抑えられますし、さらには太陽光が直接室内に差し込んでくることも防ぎやすくなります。切妻屋根や片流れ屋根も軒を持ちますが、妻側などどうしても日光や雨に対して露わになる外壁面が出てきてしまいます。また、そうした軒は縁側のように室内と屋外をつなぐ場所をつくり出し、より快適で楽しくもある住まいとしてくれるでしょう。

寄棟造と太陽光発電 

 寄棟造において太陽光発電システムを採用する場合、4方向にある屋根面は南向きとなる屋根面を必ずつくり出すため、発電効率の点でこれが有利となります。もちろん、切妻屋根や片流れ屋根と比べると1つの屋根面が小さくなるため、設置できる太陽光パネルは少なくなりますし、通常の四角いパネルでは隅棟近くに設置できない無駄な面が出てきてしまいます。しかし、そうした寄棟造の屋根面にもより広い面積にパネルを設置できるように、最近では台形の形をしたパネルも出てきています。

様々な住まいのスタイルに 

先にも述べたように、寄棟造は古民家にも見られるように伝統的な和風住宅、さらには住宅密集地にも採用しやすい都市型住宅にも取り入れやすい屋根の形です。もちろん、瓦や外壁の種類や色によっては洋風スタイルの住まいにもすることができます。

また、住まいのスタイルだけでなく、お寺の建物にも取り入れられるような厳格さや落ち着きのある雰囲気、屋根の傾斜を緩やかにすることでより安定感のあるすっきりとしたスマートな印象も生み出すことができます。寄棟造は屋根に奥行き感が生まれデザイン性の高い住まいとすることができるとともに、屋根の勾配によってまた異なる住まいの表情となりますので、そうした点も是非意識して屋根のデザインを決めてみて下さい。

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