独立して間のない頃知り合ったクライアントは御主人がコマーシャルフォトグラファーで奥さんがスタイリストのご職業でした。
最初の改装が1985年に完成して以来2015年の今日まで断続的に改装を重ね長いお付き合いとなり、今現在も共同作業が続いています。お互いものづくりとして呼吸が合ったのでしょうか。最早終わりなき改装してなりつつあります。
初めての改装で2階テラスに木造の小屋を乗せて切妻の屋根裏部屋から屋上へと出ることが出来るようにしました。1985年のスタートです。
その後数年ごとに外構の床、1階玄関、板塀の設置など今日まで続いていくことになります。
2回程改装した現在の様子です。
奥のサンルームも増築して愛犬の遊び場やティーコーナーにしていましたが、現在は御主人が占領して書斎として使われています。
暑さを防ぐためサンルームの天井は板張りに変更しています。
サンルーム天井のガラス屋根は板張りの天井になり落ち着いた部屋になりました。
愛犬との散歩から帰った後の足洗場と御夫婦の作業スペースになります。
2008:1985年の1期の改装の時は中学生と小学生の息子さん二人がいましたがもう独立されていなくなり、愛犬のための改装となったわけです。
元々和室でしたが洋室に変更して、又、和室としてレイアウトを変え現在のシンプルな和室になっています。
3回程仕上も建具も変えています。
右の手摺の壁元はグリーンでした。小さな棚は当時、子供達のためにつくったミニカーのディスプレイで1985年よりちゃんと残っています。
当初の階段は急勾配のはしご階段でしたが、クライアントも年齢を重ね(?) そう広くないスペースにゆったりとした階段を変則的に強引につくり楽々と上ることが出来るようになりました。
アトリエは最初奥さんの彫金をするスペースでしたが陶芸に変わり現在は御主人も参加され御二人で陶芸に励んでいます。
寝室も畳に布団を敷くスタイルからベッドに切り替わりました。(これも年齢?) 全て造作によってつくられています。
元の子供室です。奥が勉強部屋で手前にベッドが二つ。構造的に間の壁が撤去できませんでしたので右側に付け柱をつくり開口のバランスをとりました。天井のヴォールトと共に1985年のポストモダンと子供のためのデザインでした。付け柱はカラーリングされていました。今となっては貴重な歴史の証言(?)です。