東京都心部にある一軒家。外観からはわからないが地下は蹲踞や水屋、立礼席などを兼ね備えた茶室である。日本橋倶楽部の旧会館にあった茶室を移築し、再構成した。地上は家族との暮らし、地下は趣のある茶室。限られた敷地を有効に使うため、コの字型に設計し、中庭を設けたことで、地下にも太陽の光が入り明るい。
設計・施工:鯰組、所在地:東京都渋谷区、構造:地下コンクリート造・地上部分木造、規模:地上2階地下1階、延床面積:98.5㎡
家族でバーベキューをしたり、夕方にビールを飲んだりと遊びの場となっている。近くに高い建物がないため、見晴らしもいい。
柱は日本の質のいいケヤキの古材を使っている。また、施主が幼いころイギリスにいたことから、床の間の変わりに暖炉を作り、自分の育ってきた家族の歴史や思い出を表現している。
格子天井に瓦の四半敷き。杉の赤身柾目と石州瓦を使い、数寄屋建築の雰囲気を持たせている。
↑水屋はキッチンではありませんが、どの選択肢も当てはまらないので、一番近い、ということで、キッチンとしています。
四畳半の小間。萩の格子天井はもう作れる職人がいないという。
再利用した竹のかまぼこ型の天井が特徴。蹲踞を美しくみせる。