田村淳建築設計事務所

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光と風が通る家

定年を迎えるご夫婦と息子(三男)の3人の住まい。施主の要望は、「息子・娘家族あるいはご夫婦の友人など大勢の人が集まれる家」「敷地の南側に10階建てのマンションができ、建替え以前はほぼ1年を通して室内は暗く、湿気が多い家であった為、リビングは明るく風通しの良い家」「自然を感じられる家」の3つ。以上の施主の要望と周辺環境を考慮し、光と風が通る家を計画した。

生活の中心となるリビングは、夏はトップライトからの日差しをブラインドで調整し、東西方向の開口をルーバー状に開けることで、室内に涼しい風を取り込んだ。冬はトップライトのブラインドを開けて降り注ぐ太陽の暖かさを感じることが出来る。家の中に居ながらトップライトからは季節によって角度の異なる光が差し込み、空や雲の流れを眺めることができる。各部屋に設けられた窓からはそれぞれに樹木が眺めることができ、新緑や紅葉などその季節ごとの姿を楽しめる。今までは感じることのなかった四季の移ろいを感じることが出来る生活となった。

すべての部屋に続くリビングには求心性を持たせるため、明るく広くて高い空間とし、その反対に寝室などの個々のプライベート空間は、高さを抑えて開口を制限し、籠れる空間とした。

建物の仕上げには使い込む程に味の出る木材や漆喰、石等の自然素材をなるべく使った。永く愛着を持ち使って頂けるだけでなく、湿気が多かった環境の改善にも役立っている。

敷地は市街地の中心にあり周辺に樹木があまり見られない環境だった為、家の前に大きな木を植える事で室内から眺められるだけでなく街にも緑を供給している。リビングの5段に分かれた開口は、時間や季節によって開け方を変える事で外部とのやわらかい繋がりを作っている。

省エネルギー面は、屋根のシート防水を遮熱タイプ、壁から屋根を伝っての棟換気、トップライトとブラインドの間の籠った熱を換気扇で排除させることにより、夏の日差しを軽減。リビングには、蓄熱式電気暖房器を採用して冬の快適性を高めた。

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