大きな欅の木に守られるように建つ、築80年の平屋の木造住宅。
ご家族の遍歴に合わせて増改築を繰り返してきました。
今回、劣化の激しかった北側水周りなど増築部を取り除き【離れ】として再生しました。
広い土間は明るく、風が通るようになり、漆喰を塗りなおした書院障子のある座敷も 見違えるように綺麗になりました。
【離れ】の再生と合わせ、南側には新しい生活空間となる2階建ての家を増築しました。
こちらはシンプルな木の家ですが、一部取り壊した既存部の梁を移築して 古い家の生活の記憶を繋いでいます。
写真撮影:畑 拓
【 DATA 】
施工種別 : 新築・改修
用途 : 住宅
工事面積 : 【新築棟】 31坪 【離れ】改修 45坪
構造 : 木造 構造材 杉、ヒノキ(埼玉県産 西川材)
所在地 : 埼玉県川越市
工期 : 約10か月
竣工日 : 2015年1月
築80年の古民家を改修し、南側に新たな生活空間として2階建ての新築棟を増築。
改修した土間は多目的空間。
古民家棟の土間からつながる板の間。
暗く風通しが良くなかったので北側に窓を追加し、壁を明るく塗り替えた座敷。古い天井や柱はそのままに、建設当時の格調高い雰囲気を再現した。
古民家棟の建具は古いものを修繕して使用した。
無垢の木と漆喰で囲まれた空間
居間につなげ書斎コーナーを設置
出窓はベンチをしつらえた。下の収納の扉は手漉き和紙貼り。
板張りの壁、ロフトのある2人兄弟のための子供部屋。中央の引き戸で仕切れるようになっている。
新築棟にある寝室。古材の梁は解体した古民家部分から移植したもの。