Innovation Studio Okayama

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FORNO DA CARINO

フォルノ・ダ・カリーノが建つのは、倉敷市駅から南に車で10分ほど走らせた、古くは海域で江戸時代における干拓により陸地化した新田地帯。もともと田園だったこの土地も、ある時期を境に幹線道路沿いを中心にロードサイド店舗が数多く林立、住宅地も激増し、郊外型の市街地として発展し、現在は市街化調整区域となっている。そんな一角にこのお店は約8年間佇み、今回初めて変身を遂げることとなる。
 これまで、本店であるこのお店を中心に、県内に計3店舗まで事業を拡大させ、各店舗ともそれぞれ個性を持った販売展開を進めてきた。だが、今回のリニューアルを機に、他店を閉じ、そこで築き上げてきたノウハウを凝縮させるべく、地元地域に愛される「オリジナルのかわいくて美味しいパンと夜にも食事が楽しめる店」を目指すこととなった。  かれこれ8年営んできたこのお店は、外観の痛みはそれほどないものの、周りに大きく広がる空の中に埋もれてしまう程の薄黄色の外観、そして目にも留まらないステンレス製のシルバーのロゴサイン、店内は品数の増加に耐えれなくなり所狭しと並べられたパンと、客同士がすれ違うことすらままならない通路、そしてパンエリアとの境界が定まらないカフェスペース、一部客席を仮設的に延長させた部分はあるものの、それでもこれ以上の余地がないほど店の中はすべてにおいて飽和状態にあった。  法的にも、乗り越える壁は壁は大きく、一つ一つ解決していくには途方もない時間と労力、そしてコストがかかる。さらには、これまでの主軸であるイタリアパンと新設レストランとの営業シフトの関係、イートインとテイクアウトのスペース配分、店の個性の確立等、課題は山積みである。  しかしながら、抱える課題の共通点はいたってシンプルに思えた。イタリアを代表し、さらにイートイン、テイクアウトができるもの、ピッツァ。これがこの問題を解く鍵である。  ピザ窯を導入し、それを起点に広がる店づくりを行うことで、イートインエリアとテイクアウトエリアに適度な中間エリアができる。また、日中パンを陳列する台をナイトタイムのバーカウンターと兼ねることで客動線、サービス動線共に簡略化される。簡略化により生まれた余地は、繁忙時間の食事客のウェイティングスペースとしても利用できる。これまで煩雑になっていたイートインとテイクアウトエリアの関係もレストルーム(WCボックス)により視覚的に間仕切られることで、ニュートラルな関係を保ちながらしっかりとした区分が行える。このようにして、稼働し続ける厨房を除く、店内のあらゆる要素を整理し、最大のスペースとパフォーマンスが獲得できるよう、動線計画からパンの陳列システムに至るまで、すべてを見直した。  色彩計画として、外壁は、ローマピッツァを楽しめる店の特徴を反映したローマカラー(赤と黄色)を採用。内壁には、イタリアンカラー(赤、白、緑[ここではエメラルドグリーン])を採用し、イタリアへのこだわりの高さがさりげなく主張されている。    大きな青い空の下、程よく開けた駐車場の片隅にかわいく佇むローマの箱。   手前に深く跳ね出した白いテントの下には、赤い箱をくり抜く大きな横長窓そして木製エントランスドア。  店内に入ると白い左官壁を横目に、細かく光が反射する柔らかいエメラルドグリーンのタイル壁。   お店の中心には長手方向に突っ切るロングカウンター。外壁をほんの少し広げ、天井を抜いたことで生まれた開放感。  イタリアから取り寄せられた、大きなピザ窯には、異なる赤のタイルがパッチワークのようにランダムに手貼りされ、かわいらしく香ばしい香りが店内を包み込む。   全く新しく変身しながら、何処かこれまでの時間を継続させ続けるホームメイドな空間。 新生フォルノ・ダ・カリーノは、これまでの常連客にも一層愛されるお店として新たな風景を生み出している。

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