濱嵜良実+株式会社 浜﨑工務店一級建築士事務所

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TAN

②コンセプト

TAN  施主の要望と建築家の回答

敷地は東京の下町のいわゆる旗竿状敷地。木造住宅が密集する地域にあり、柘榴の老木が1本あったが、そのほかに特に周囲に借景とすべき風景もなく、日照も満足に得ることが難しいような、お世辞にも恵まれているとはいいがたい環境であった。予算内で家族4人が楽しく快適に生活できる「いい家」をつくること、そして指輪職人であるご主人の作業場となるアトリエを備えること以外に、特にこれといった要望も出されなかった。つまり、ありがたいことに設計は「オマカセ」ということであった訳だが、それだけに責任は重大であり、かつとても難しい課題となった。

ともかくも外部に向かって大きく開いていくことにあまり利点は見出せなかった。また敷地も決して広くはなかったので、どうにかして豊かな内部空間を作りつつ、可能な限り、空間の大きな広がりを感じさせる工夫、方法を模索していった。

都市における自然の享受の方法は、何も直接自然を目で見ることだけに限られたものではない。季節や一日の時の変化にしたがい、様々な表情を見せる魅力的な内部空間をつくることでも、自然を充分に感じること、楽しむことができる。光を媒介にして都市の自然、その様相、あるいは移つろいを室内に取り込めれば、魅力的な空間が構成できるであろう。それも「いい家」=「オマカセ」という信頼への回答になるのではないかと考えた。

屋根を段違いにズラすことで、ハイサイドライトをつくり、そこから1階まで光を落す。光は階段と吹き抜けを通じて、リビング、ダイニングへと届けられる。その他の開口部も、広がりを生むために有効な目線の抜けを意識しながら、刻一刻と変化していく光をうまく導き入れられるように配慮しながら、その位置、大きさを検討していった。壁や床に「いい光」が当たるように、そして「魅力的な影」が生み出されるように、内部の仕上げ素材(ベニヤ、左官系吹き付け塗装仕上げ)の選択には特に気を使った。

施主からは「日照は期待できないとあきらめていた」が、終日明るく、夜明けから夕刻まで、さまざまな光が入ってくるだけでなく、季節の移り変わりを感覚的にとらえることのできる、非常に楽しい「時間と季節が見えるいい家になった」との御言葉をいただいた。

また、小さな床面積を可能な限り大きく見せ、数字以上の広がりを感じてもらうために、プランにもひと工夫加えている。目線が突き当たりの壁面で止まることなく、つねに抜けていくよう、内部空間は構成されている。同じ意味で縦に抜ける空間の役割も重要だったが、2階に回遊式のプランを採用したことも機能的なだけではなく、心理的な広がりを生んでくれた。ちょっとした遊び心で空中ライブラリーを設けたことも喜んでいただいた。木造らしさを素直に表現した、木を体感・意識できる内部仕上げも好評で、温かみのあるやさしい空間だと感じていただけているようだ。ご家族以外の感想もなかなか良好で、子供さんの友人が遊びに来ると家じゅうをクルクルと走り回り、「木のおうち!」と喜んではしゃぎながら連呼しているとの話もとても嬉しい報告である。

テラスや坪庭など、わずかながらの外部空間も内部空間の拡張と捉え、積極的に、最大限利用し尽くし、その連続性、抜けていく感覚には大いに効果があることも確認できた。

③詳細情報(新築/ 専用住宅+アトリエ/ 規模;約15坪/ 構造;木造 / 所在地;東京 / 竣工日 2004; )

④クレジット;写真撮影 清水襄

  • TAN 外観: 濱嵜良実+株式会社 浜﨑工務店一級建築士事務所が手掛けた家です。

    TAN 外観

    アプローチ(撮影;清水襄)

  • TAN アプローチ テラス夜景: 濱嵜良実+株式会社 浜﨑工務店一級建築士事務所が手掛けた家です。

    TAN アプローチ テラス夜景

    アプローチにテラスを作り、

    玄関と居間の間にヒンジのように配置した。

    玄関にも直接居間にもアクセス可能とした。

    (撮影;清水襄)

  • TAN 居間夜景: 濱嵜良実+株式会社 浜﨑工務店一級建築士事務所が手掛けたリビングです。

    TAN 居間夜景

    テラスより居間をみる(夜景)。

    撮影;清水襄

  • TAN エントランス: 濱嵜良実+株式会社 浜﨑工務店一級建築士事務所が手掛けた廊下 & 玄関です。

    TAN エントランス

    エントランス。

    正面は下駄箱と階段で左にリビング、

    右にあとりえがつながる。

    階段奥にわずかに見える子窓はキッチン。

    キッチンから玄関が見えるように工夫されている。(撮影;清水襄)

  • 居間よりダイニングをみる: 濱嵜良実+株式会社 浜﨑工務店一級建築士事務所が手掛けた家です。

    居間よりダイニングをみる

    吹き抜け、階段を通して上階の光が落ちる。

    テラス越しの空へと視線が抜けていく。

    坪庭へと内部空間がつながり、

    伸びやかな空間となっている。(撮影;清水襄)

  • TAN リビング: 濱嵜良実+株式会社 浜﨑工務店一級建築士事務所が手掛けたリビングです。

    TAN リビング

    ダイニングよりリビングをみる。

    階段・吹き抜けより柔らかな光が降り注ぐ。

    テラスへの抜けが、広がりを生む。(撮影;清水襄)

  • TAN ダイニング: 濱嵜良実+株式会社 浜﨑工務店一級建築士事務所が手掛けたダイニングです。

    TAN ダイニング

    ダイニングテーブルは建築家オリジナル。

    床はパインのベニア。床暖房設備。

    (撮影;清水襄)

  • 空中図書館: 濱嵜良実+株式会社 浜﨑工務店一級建築士事務所が手掛けた廊下 & 玄関です。

    空中図書館

    吹き抜けにテーブル兼本棚を作り、

    スノコの床をかけ、読書スペースとした。

    撮影;清水襄

  • TAN 階段踊り場: 濱嵜良実+株式会社 浜﨑工務店一級建築士事務所が手掛けた廊下 & 玄関です。

    TAN 階段踊り場

    洗面脱衣室より階段踊り場、

    ダイニング・リビングをみる。(撮影;清水襄)

  • TAN 2階廊下: 濱嵜良実+株式会社 浜﨑工務店一級建築士事務所が手掛けた廊下 & 玄関です。

    TAN 2階廊下

    2階廊下

    さまざまな光が壁面で戯れる(撮影;清水襄)

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