北海道の住宅は断熱等技術水準で世界トップレベルにあると考えている。この住まいはRC造外断熱という手法で造られている。本来の寒冷地の住まいは外側に面するところを断熱材によって全部包まれていることが合理的である。逆に内部のRC側が熱を受容する蓄熱体として機能する。この手法が北国では合理的かつ論理的な構築として一般化されている。もう一方ではこれらがもたらすデザインとの共存関係が問題になる。この住まいのケースではむしろ自由になった内部空間が思い切り家族の住まい方を変えている。一つは構造体になっている壁をクライミングウォールに利用し、LDKを遊びの場へと変化させたこと、吹き抜け空間にしても熱ロスが少ないこともあり、1・2階の関係性が自由になっていること。地下部分にはオーディオルーム等を配置し、狭い敷地ながら上下の関係を最大限に利用している。角地に存在するこの住まいは近隣に住まわれる方々のシンボルとして機能している。
UTからのバスルーム
リビングルーム
ダイニングルーム
リビングルーム
中庭
外観
外観