株式会社seki.designが手掛けた須磨の家 自然の素材に、つつまれて暮らす | homify
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須磨の家 自然の素材に、つつまれて暮らす

3名の建築家による設計コンペを経て、コンストラクション・マネジメント方式によりつくられた住まいです。設計のテーマは「土と木と火」。自然の素材にこだわりました。

住まいの中心には「土間」のある広々としたLDKがあり、外部から靴を履いたまま、そこまで入っていくことができます。その真ん中には280mm角のどっしりとした大黒柱がそびえ、またダイニングキッチンの無垢のナラ材を組み合わせたカウンターやテーブル、薪ストーブの背後に立つ厚い版築壁(はんちくかべ)などが、空間に奥行きを与えています。 LDKのタイルの土間は、暮らしの可能性が広がる場所です。春は大きな壺に桜の枝を挿し、夏はたらいでスイカを冷やすなど、季節の演出にもってこいです。もちろん冬にはこの住まいの主役・薪ストーブの出番。階段下に積まれた薪もインテリアの一役を担って、温かいコーヒーを飲みながら揺れる炎を眺めていると、冬山の別荘のような空間となるでしょう。

版築壁は、古代から用いられてきた工法によってつくられる堅固な土壁のことです。建築の基礎部分などにも使われます。本来、版築自体はほぼ土や石(礫)のみ、あるいはそこへ少量の石灰などを混ぜてつくられますが、現在ではセメントを混ぜたものも多くあります。築造方法はいたってシンプル。木の板で組んだ仮枠へ一回あたり10cm〜20cmの土を入れ、それを半分になるまで上から棒で突き固める、という作業を繰り返して立ち上げるというものです。
数年前に雑誌で版築壁を知り、その美しさと力強さに魅了され、いつか住まいの設計に取り込みたいと考えていました。しかし漠然としたイメージしかなく、またいざつくるとなるとその方法もわかりませんでした。そのような時、薪ストーブ業者の方と、版築壁が耐火壁になるということについて話していると、神戸で版築壁を研究している方を知っているとのこと。さっそく紹介していただき、畑中久美子先生と出会いました。 先生は神戸芸術工科大学の講師のご経歴があり、現在は設計事務所を主宰されている方です。学生時代に版築造の実験居室をセルフビルドし、また自邸の一部に版築を用いるなど、とても興味深い活動をされていました。まずは基本的な築造の方法を指導していただき、材料の配合比率や土の種類、突き固め方を変え、様々なサンプルを製作。それらを見比べ話し合いながら、設計者・工務店のみんなでイメージを固めていきました。その結果、力強く丁寧に突き固めるより、少々雑に突き固める方が壁の風合いが豊かになることがわかりました。 本番は、畑中先生、クライアント、設計者、工務店が力を合わせ、ワークショップ形式で築造しました。建物の躯体自体に負荷を掛けないように型枠をつくり、外で土を混ぜ合わせたあと、バケツで運んでは流し込み、そして突き固める──この工程を数十回と繰り返しました。最初は面白がってやっていましたが、壁が高くなるにつれ、突き固める作業が難しくなり、みんなの口も重たくなります(その昔、版築は奴隷の仕事であったそうです)。短い工期のため、全工程2日半と通常の1.5倍のスピードで行った作業でしたが、満足のいく仕上りになりました。そしてなにより、みんなで取り組むことによって、とても愛着の湧く作品となりました。

規模
112 ㎡ (面積)
ロケーション
神戸市須磨区
総工費
¥19,500,000

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