その家の印象を左右する屋根は、見た目はもちろん、防水、防音、断熱、耐震などの機能も大切です。屋根材によって特徴は様々で、メンテナンスで必要となる工事も異なります。屋根に雨漏りや破損等の不具合が生じた場合は、専門の屋根工事業者に相談しましょう。その際に知っていたら役に立つ屋根材の種類や特徴、工事方法、費用の目安をこちらでご紹介いたします。
日本の三大都市圏の一つである名古屋市には世帯数に比例して専門の屋根工事業者も多数存在し、良い職人さんも多く在籍しています。見積もりは複数の会社に依頼し、各社の費用感と内訳を確認することが失敗しないためのポイントです。その上で様々なタイプの案件をこなしている実績があるかどうか、現在の屋根に対する悩みや希望について相談しやすい担当者かどうかで見極めると良いですね。
主な屋根材は大きく次の4タイプに分けられます。
⒈ 金属系
①トタン
メリット :雨漏りしにくい
安価で施工しやすい
薄くて軽量
デメリット :耐久性が低い
防音性が低い
夏は暑く冬は寒い
デザイン性が低い
耐用年数 :約10〜20年
メンテナンス:サビの補修や塗り替えを頻繁に行う必要がある
②ガルバリウム
メリット :薄くて軽量
サビに強い
安価
カラーが豊富で加工がしやすい
デメリット :断熱性が低い
防音性が低い
傷が入りやすい
職人が少ない
耐用年数 :約30〜40年
メンテナンス:10〜30年で塗り替えをする必要がある
③ 銅板
メリット :サビにくく安価
柔らかく加工がしやすい
軽量
デメリット :高価
防音性が低い
耐久年数 :約50~60年
メンテナンス:ほとんど必要なし
⒉ スレート系
①化粧スレート
セメントに繊維材を混ぜて作られた屋根材で、最も多く使われています。
メリット :軽量
安価
カラーが豊富で施工しやすい
耐熱性が高い
耐火性が高い
デメリット :割れやすい
劣化しやすい
耐用年数 :約20〜25年
メンテナンス:7〜10年で塗り替えが必要である
②天然スレート
粘板岩の玄昌石を板状にした屋根材です。
メリット :耐候性が高い
耐久性が高い
断熱性が高い
デメリット :高価
割れやすい
日本ではあまり普及していない
⒊ セメント系
① プレスセメント瓦(厚型スレート瓦)
セメント、硬質細骨材、水をミックスしたモルタルの瓦です。
メリット :耐熱性が高い
膨張縮小の影響を受けにくい
カラーが豊富
施工しやすい
安価
耐用年数 :約30〜40年
メンテナンス:10〜15年で塗り替えが必要
②コンクリート瓦(モニエル瓦)
プレスセメントと同じ原料で作られています。セメントの割合が少なく押し出し成形方式で形を作ります。立体感のある洋風住宅に向いています。
メリット :耐火性が高い
カラーが豊富
⒋ 粘土系
・日本瓦
粘土を焼いて作った瓦です。
メリット :非常に高い耐久性
耐火性・耐熱性が高い
遮音性が高い
一枚単位でメンテナンスが可能
塗装は必要ない
デメリット :重量があり、地震に弱い
割れやすい
耐用年数 :約50〜100年
メンテナンス:25〜30年で下地の補修などが必要である
屋根に次のような不具合が起これば専門の工事業者に相談しましょう。
・ 雨漏り
・ 天井などにシミ
・ 屋根材の色あせや変色
・ 屋根材の損傷
・ 屋根材に錆
工事の内容によって異なります。
・瓦屋根の場合:瓦屋
・スレート屋根、鋼板屋根:板金屋
・塗装の場合:塗装屋
⒈ 葺き替え工事
野地板、防水シート、屋根材を張り替える工事です。
費用の目安(約30坪):60~200万円
⒉ カバー工法
既存の屋根の上に、屋根材を重ねて取り付ける工事です。葺き替え工事よりも費用を安く抑えられます。
費用の目安(約30坪):80~120万円
⒊ 塗装工事
屋根を洗浄した後に専用の屋根塗料で塗り替える工事です。
費用の目安(約30坪):40~80万円
⒋ 板金工事
棟板金を新しく取り付け直し、木材下地も腐食していたら同時に取り替えます。
費用の目安(約30坪):20~80万円
⒌ 漆喰工事
屋根と下地を接着する漆喰を入れ直します。
費用の目安(約30坪):30~80万円
⒍ 雨樋工事
破損や劣化した箇所を補修します。
費用の目安:3千~10万円(足場の有無や雨樋に長さによって変わる)
⒎ 防水工事
・ ウレタン防水:2,500円~7,000円/㎡
・ アスファルト防水:5,500円~8,000円/㎡
・ FRP防水:4,000円~7,000円/㎡
・ シート防水(ゴム塩ビ):2,100円~7,500円/㎡
・ コーキング防水:5,000円~30,000円
homifyに登録されている建築家は、こちらで見ることができます。
屋根については、こちらの記事が参考になるかもしれません。
屋根の形で変わる家づくり!切妻屋根・寄棟屋根・片流れ屋根のメリット・デメリット
homifyでマイホームの参考になる住まいの写真を見ることができます。