「窓の開閉がスムーズにいかない」「雨戸を設置したい」「住まいのドアに合うデザインは?」等、開口部周りで何か悩みがある時は、建具屋に相談して、その悩みを解決しましょう。建具には様々な種類、構造、材質があり、その住宅、その場所に適したものにしなければ、生活の快適度がグッと下がってしまい意味がありません。またインテリアやエクステリアの印象にも影響してくるものです。建具屋はその道の専門家なので安心。ドアや窓などの建具の設置や修理、リフォームはもちろん、デザインや素材の選択や注意点などについて、工務店やハウスメーカーよりもさらに詳しく丁寧なアドバイスや対応が期待できます。
建具と言っても、具体的には何を意味するのか、イマイチピンと来ないかもしれません。建具とは、窓や扉、障子やふすまなど、建物の開口部に設置されている仕切りやそれに関連するパーツのことを指します。和風家屋であろうと、モダンなマンションであろうと、建具は住宅やその他の建物において、絶対に必要となるものであり、身近なものなのです。
建具について考える時、基本的に4つのカテゴリーに分けることが出来ます。木材や金属などの「材質」、制作法によって異なる「構造」、動き方による「機能」、和風などの「スタイル」です。
a. 建具の材質
建具の材質で代表的なのは木材と金属です。木材は、住まいに和の空間があると特に取り入れやすい素材。加工するのが簡単であることや、美しい木目・優しい風合いも魅力です。一方、金属には鉄やステンレス製のものがあり、丈夫で高い耐久性が魅力。防犯やセキュリティー面でも安心の材質です。またサッシなどに多く普及しているのがアルミで、丈夫なのに軽いことが特徴です。
b. 建具の構造
建具の構造は、大きく分けるとムク建具とフラッシュ建具があります。ムク建具は、加工した材木を、釘など使わずに組み合わせて作り上げた建具。技術が必要となりますが、丈夫なものから繊細なものまで色々な仕上がりが可能です。フラッシュ建具は、枠を木で組み、その表面と裏面に合板を貼って仕上げたもの。大量生産が可能なのが大きなメリットです。
c. 建具の機能
建具の機能とは戸などが「どのように動くか」を意味していて、主に開き戸、引戸、折れ戸があります。開き戸は一般的なドアのこと。デメリットとしては開閉の際デッドスペースが生まれることです。引戸は、障子やふすまなどの戸を指します。昔は可動部分が劣化すると使い易さに支障が出ましたが、現在は改良されスムーズに使えるものが多くなっています。折れ戸は、折りたたみ式の開閉戸で、クローゼットなどに使用。こちらも以前は可動部分の劣化によって使いにくくなることがありましたが、今は改良が進み問題ないものがほとんどです。
d. 建具のスタイル
住宅の外観デザインにも色々なスタイルがあるように、建具にも異なるスタイルがあります。基本的には和風建具と洋風建具があり、障子やふすま、板戸、格子戸など、和室や和式の家屋に多く使われているのを和風建具、対して、現代の住まいに使われているドアは洋風建具に分けられます。
和風建具の代表格である障子とふすま。インテリアのアクセントとして、現代的な住まいにも取り入れられることが多くなってきています。それぞれに色々なタイプやデザインがあり、空間の印象に和の趣や上品さをプラスしてくれます。
a. 障子の種類
障子の代表的なものには、縦に多く桟の入った縦繁障子(たてしげしょうじ)、横に桟が多い横繁障子(よこしげしょうじ)、下部にガラスがはめ込まれた雪見障子、下部のガラスが開閉可能となっている猫間障子、縦と横の桟の組まれる間隔が広い造りの荒組障子などがあります。
b. ふすまの種類
ふすまにも様々な種類があります。採光を取るために小さな障子窓を設けた源氏ふすまは、デザインにも個性が出しやすいのがメリット。縁を付けずに仕上げたシンプルなふすまは、太鼓ふすまといい、スッキリとしたデザインがモダンな住まいにもピッタリです。また溝にはめ込んで固定させ、壁のような役割をする倹どんふすまというものもあります。
ドアや窓は毎日頻繁に開け閉めをするので、建付けが悪いと生活も不便。さらに隙間風や結露が起こりやすくなる等の問題が発生することも。だから建具にこだわることはとても大事で、それによって生活の質もグッとアップします。また最近の建具は、お洒落にアレンジされているものも多くあり、素材やデザインにも様々なバリエーションが見つかります。自分の住まいにはどんな建具が合うのか等、その分野の専門家である建具屋とよく相談して、上手に悩みを解決していきましょう。
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