インテリアの中でも大きな割合を占め、部屋全体の印象に影響する床。靴を脱いで暮らす日本人にとっては床の触り心地や感触は快適に過ごすための重要なポイントです。床素材は様々ありますが、最近ではリノベーションによって無垢材のフローリングを使った温かみのある空間や、フローリングの空間に畳がうまくミックスされたような空間造りも多くなりました。こちらでは床素材の種類や特徴についてご紹介します。
主な床素材は次の4種類です。
1. クッションフロア
クッション性に優れた塩化ビニル系の床材で、水にも強いため一般住宅や店舗などで広く採用されています。大きくタイルとシートに分類されますが、デザインが豊富で、抗菌、防滑、耐動荷重、帯電防止、防音、そして傷に強いなど機能性に優れている物も多数あります。
メリット:安価である
耐水性がある
木目調や石目調などデザインやカラーが豊富
機能性に優れている
遮音性が高く音が響きにくい
デメリット:家具などの跡がつきやすい
耐熱性が低い
木目だとフローリングに見劣りする
仕上げ面が下地の凹凸に左右される
2. フローリング
100%天然木を用いた製品や木材を加工した製品で、設置の際は板と板を噛み合わせて床全体を覆います。天然木をそのまま用いた「無垢フローリング」、合板の表面に天然木の薄板を貼り付けた「複合フローリング」があり、その他合板に印刷したシートを張るタイプなど、幅広いラインナップが揃っています。
①無垢フローリング
メリット:自然素材特有の肌触りや風合い、経年変化を楽しめる
断熱性に優れている
調湿効果が高く一年中快適に過ごせる
デメリット:汚れやすく定期的なメンテナンスが必要
温度、湿度によって膨張などの変形が発生する
耐水性が低い
複合フローリングに比べると費用がかかる
②複合フローリング
メリット:耐水性、耐候性に優れている
バリエーションが多い
温度、湿度の変化による変形が生じにくい
無垢フローリングよりも費用を抑えられる
デメリット:高級感が出にくい
踏み心地が硬い
表面がはがれるような傷がつくと補修が難しい
3. カーペット
ウール、アクリル、ナイロンなどの繊維素材から出来ており、断熱効果が高く防音性にも優れている床材です。カラーやテクスチャーのバリエーションも多いため、住宅だけでなくオフィスや店舗にも人気です。
メリット:経済的である
保温性に優れている
防音性に優れており階下への音漏れも少ない
柔らかいので衝撃が直接足に響かない
デメリット:汚れがつきやすい
ダニが発生しやすい
環境によっては臭いが発生する
キャスターが付いたものや車椅子の移動には不向き
4. 畳
畳床に、編んだい草を貼って作られる床材です。断熱性に優れ、湿気を吸ってくれるので、日本の環境にとても適しています。
メリット:天然素材特有の感触の良さ
クッション性に優れている(厚みのある畳)
い草には天然の浄化作用、抗菌作用がある
デメリット:定期的なメンテナンスが必要
傷が付きやすい
環境によってはダニや臭いが発生する
薄い畳だとクッション性が無い
1. クッションフロア
タイミング:落ちない汚れや、劣化による割れが目立つようになったら(約10年程度)
工事費用の目安:約5万円(10㎡)
2. フローリング
タイミング:汚れや傷などが目立ってきた場合、きしみなどが感じられるようになったら(10年から15年程度)
工事費用の目安:約10万円〜(10㎡)
※元の床材、選ぶフローリングの材質、張替えたい部屋の広さ、場所によって費用は大きく異なります。
3. カーペット
タイミング:汚れや日焼けが目立ってきた場合、ダニなどが発生している場合(約5年程度)
工事費用の目安:約6万円(10㎡)
4. 畳
タイミング:畳の日焼けが目立ってきた場合(約3年)、
畳同士の隙間が目立つようになった場合(約10年)
工事費用の目安:畳の場合は1枚あたり
表面の畳表を裏返す「裏返し」4,000円/枚~
畳表の取り換えの「表替え」5,000円/枚~
畳そのもの新調「畳替え」12,000円/枚~
床は歩きまわることによって毎日傷んでいきます。どんな床材であっても定期的に必要なメンテナンスを行うことが長持ちさせるポイントです。そして傷みがでてきた時点で張替えリフォームの検討をしましょう。
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