町家の当初の姿である腰板壁や格子窓、土壁や虫籠窓などによる外観は新建材によって覆い隠されていたため、今回改修では今井町の伝統的な外観を復元することとしました。
長屋の北半分は、住人による先の改修の際に構造的に分離され、独立した建物となっており、元々2軒で共有していた柱・梁・壁などは、今回改修する建物の一部として北側隣戸との敷地境界線上に残されていたため、今回の工事を機に、敷地内に20cm移設することとしました。
敷地内はこれまでに増築された建物で一杯となっており、居住環境として良好とは言い難い状況でした。
また、屋内の天井高さは最高で2.1mと低く、作業場上部の板敷・吹抜は天井裏に隠れていました。