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富士山テラス, 松岡淳建築設計事務所 松岡淳建築設計事務所 モダンな庭 木 木目調
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富士山テラス, 松岡淳建築設計事務所 松岡淳建築設計事務所 モダンな庭 木 木目調

リビングがある1階の床と庭との間には約60センチのレベル差があり、庭に下りるための階段もないため、住み始めてからほとんど庭に出ることがなかったという。それではもったいないので庭を生活空間として使えるようにしてほしいというのが、今回の計画の要望であった。

施主が某ハウスメーカーの建売住宅を買ったのは3年前である。建築家との家造りも検討してはいたが、富士山を望む絶景に惹かれ購入を決意した。しかし住んでみてわかったことだが、せっかくの眺望を活かしきれていない外構計画に大きな不満があり、今回仕事を引き受けることになった。 最初に計画地を見たときにイメージはすぐに固まった。まずはリビングからほぼ段差無しで出られるデッキを作り、アウトドアリビングとして使える空間とすること。南側の芝を残し、砂利敷きの部分を全てデッキとした。また、施主は私の幼馴染であり、無類の酒好きであることがわかっていたので、霊峰富士を眺めながらお酒が飲めるカウンターを提案した。カウンターは6.5メートルあり、大人数で座ることができる。また、掘り炬燵のようになっており、デッキに腰掛けるとカウンター越しの正面に富士山が望める。北側の平場には今後、ハンモックを置く予定だという。 ハウスメーカーの住宅は内部で完結しているものが多く、外部との関係性を生み出せていないものがほとんどだ。家は雨風などの外部環境から生活を切り離す役割も当然あるが、しかし私は、家は内部と外部を生活レベルで繋げるものであるべきだと考えている。今回の計画では、既存のメーカーハウスであっても敷地の特性を活かした魅力的な庭が作れるという好例となったのではないだろうか。 ビールが美味しいこの季節、施主は仕事から返るとアテを持って一杯やるのが日課になっているという。

色: 木目調
素材: 木
クレジット: Atsushi MATSUOKA
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