敷地は辺り一面におおらかな田園風景が広がる一画にあります。

平面計画上、全ての居室が南側に面するように東西方向に長い平屋の形状とし、敷地の長さを生かした配置計画としています。

外観については、この風景に溶け込むよう、伸びやかな庇のある平屋の建物を計画しました。

外壁の淡い茶色は大地と馴染み、エントランス部分に用いた銅板は、経年変化していく中でこの建物に「時間」を刻み込んでいきます。

住宅内部のギャラリーは畳、ハイサイドライト、黄色のルーバーにより構成されたこの建物の軸となる空間であり、幾何学上の直線に沿って連続するリズム感を創出しています。

一方、丸テーブルを中心に据えたダイニングは、円の持つ求心力によって、家族の集いと賑わいが生まれるように考えております。

この建物が建つ那珂市のシンボルは、ひまわり、白鳥、そしてさくら。

これらが持つ固有の色彩を内部に散りばめることで、この地の原風景がイメージとして日常の中に現われるよう願っております。

□用　　途／専用住宅

□所 在 地／茨城県那珂市

□竣　　工／2011年4月

□構　　造／木造在来工法

□規　　模／平屋

□敷地面積／330.57㎡

□建築面積／93.78㎡

□延床面積／86.88㎡