別棟内観その4 プライム建築設計 商業空間 会議・展示施設
別棟内観その4 プライム建築設計 商業空間 会議・展示施設

神戸市東灘区の古くからの住宅街にあるお寺の整備計画を2002年から2014年のブランクを挟んで10年余りに渡って計画、設計監理を行ったものである。2002~2003にかけてはお寺の別棟増築、2012~2014年にかけては本堂の耐震化リフォーム、外構の整備を手掛けた。

本堂そのものは40年ほど前に設計施工されたものであるが、神戸元町にある神戸別院、いわゆるモダン寺を思わせるインド風の様式建築である。そのため住職は洋風の意匠デザインで行きたいとの意向でその方向で全体を計画した。別棟のデザインソースとしてはイタリアヴェネト州の別荘建築併設の私設礼拝堂(ORATORY)が個人的には念頭にあった。 外観は花崗岩を3種類の仕上げを使い分けてデザインし、屋根は緑青銅板で葺いた。ライズを低くするために床レベルは地盤面から少し下げ、採光は立ち上げた壁上部に設けた鉄骨柱で屋根を持ち上げてその隙間から採っている。内部は床面を花崗岩張り、天井は交差ヴォールトのボード張の上に塗装、壁は漆喰塗としている。内部ぼ祭壇もデザインしたものである。

別棟が竣工して10年近く経ってから住職から引き続き外構をやり直したいので設計デザインをまとめて欲しいとの依頼があり、又本堂の耐震性も間違いなく不足していると思われたので、本堂の耐震リフォームも合わせて設計した。 外構については外塀が和風の瓦塀で、門扉も特徴のないものだったので洋風の意匠に変えた。又塀の石造りの基礎部分はコストの関係もあり正門のアプローチ階段廻り以外は既存のものを残した。塀の意匠は住職と相談した上で、今は取り壊されたがお寺の近くの住吉山手にあったヴォーリズ設計の小寺邸の雰囲気をとりいれたスタッコ風の塗壁としている。また正門、裏門の門扉は勿論、一対の門灯も今回特別にあつらえたものだ。 本堂の耐震化は南側角の4構面の既存開口部のRC壁化等によって成された。震度6強に耐えられる強度を確保した。

住職のお話では外構工事については特に正門の廻りが信徒さん達からの評判もよく、住職も全体的に気にいっておられると聞いている。

所在地:神戸市東灘区住吉宮町2丁目

構造 本堂:鉄筋コンクリート

    別棟:鉄筋コンクリート+鉄骨造

規模 敷地面積:900㎡

    延床面積:550㎡

竣工年 別棟増築:2003年9月

      本堂改修:2014年9月

クレジット プライム建築設計 石川雅洋

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