築103年、江波の港町にあった住宅が立ち退きの為、近隣に新築住宅の建設となった。
施主の思い入れが詰まった住宅の面影を残すため、従来の材料を化粧として新たな建物に利用する計画とした。従来使われていた材料は採寸し、機械ではなく職人の手によって解体を行う。
特に思い入れの強かった和室は同じ材料を従来の寸法のまま新しい住宅に移設している。
移築と新築を組み合わせたような建築様式となる。
内装材、外装材ともにすべて自然素材を使い、内装材には卵の殻を粉砕して生成した塗料の塗り壁を用い、外装材の火山灰を利用した外壁材と共に、室内空間の湿度調整を可能にしている。