設計コンセプト
敷地と環境
敷地は東京23区内の住宅地に位置する。家族構成も変わり手狭になった事と築年数経過の為建て替る事になった。周りは郊外に比べ密集し、隣地建物との十分な離隔距離確保が困難な事もあり、外からの視線・音・防犯など生活環境に対して最大限配慮する必要があった。
建主の要望
以前の住まいは間取りや隣接建物の影響もあって採光が不十分で、また外からの視線、音、防犯を気にし、一日中カーテンやブラインドで目隠ししての生活で気持ちも暗くなるような状況であった。「とにかく明るく」「開放感ある広々としたリビングを中心に家族や仲間が集う」がテーマとなった。各居室は勿論、玄関・廊下・階段においても採光確保が望まれた。
ただ明るくといっても、プライバシーや防犯対策についても配慮が必要で、
「外に対し控え目」でありながら「内部は開放的」な住宅を模索する事になった
設計提案とポイント
建物中央部に約6m×2.5mの光庭をもつコートハウスを提案した。
建物中心に開放的な光庭を設けることにより、暗くなりがちな廊下、階段、玄関には光庭からの光を取り込むで、すがすがしい一日の始まりを演出してくれる。
1階は光庭を囲むようにリビング、ダイニング、ホール、廊下、階段を回遊式にレイアウトした。回遊しながら心地よい距離感が生まれ、光庭ごしに家族の気配も感じることができる。差し込む光の変化により奥行ある空間となった。
家族が集う1階リビングダイニングは光庭からプールのある外庭まで一体感をもたせ、吹抜けを設けることで、更なる光の確保と面積以上拡がりを感じさせてくれる。
外構においては要望もありリビング南側外庭にプールを作った。スカイブルーのプールを眺めリゾート気分を感じ、心身の疲れを癒してくれる場所になっている。
詳細情報
種別:
用途:住宅
規模:2階建、延床面積:263.71㎡、1階124.22㎡、2階139.49㎡
構造:木造
所在地:東京23区内
竣工日:2012年4月
写真撮影:大木宏之(oki hiroyuki)