敷地は横浜市青葉区つつじが丘。20年から30年前にすり鉢状の地形を大規模分譲した住宅街の一角。丘の地名が示すとおり、敷地は隣地が南が5m程度、西が3m程度低いため、眺望がよく1階レベルでも南側は見晴らしのよいとても恵まれた環境。
この敷地は南北方向に長い長方形。敷地調査をしていると日によって空の表情がまったく違い、特に夕方から日の入りまでの時間に自然の芸術的な色の変化を時間と共に身体全体で感じることができる。この体験をこの場所で毎日感じることができたら豊かな生活ができるとこの時確信した。
建物は西側の2階建の住宅の屋根の高さに合わせ2階床レベルを設定し、室内からバルコニーそして隣家の屋根まで一体とした空間として体験できるような設えとした。
西の開口部をできるだけ確保するためFIX部分はSUSブレースを採用し、構造をできるだけ目立たせないよう考慮した。
施工費を極力抑えるためアルミサッシは既製品サイズを採用し、開口位置の調整や枠の納まりを検討しバランスを整えた。