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縁側 ばん設計小材事務所 オリジナルデザインの テラス
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縁側 ばん設計小材事務所 オリジナルデザインの テラス

 空港から俵山トンネルを抜けてほどなく、木立に囲まれた木造の建物が見えてくる。熊本市で開業30年を迎えた眼科医院の分院として、ここ南阿蘇に昨年開院した診療所である。阿蘇五岳の雄大な景観を望むことができることから、周辺には近年、別荘や週末の観光客向けの洒落た店が増えてきているが、概ね景観を壊さない小規模な木質系の建物が多く、豊かな自然と合わせて好ましい環境が保たれている。

 設計においては、周辺の建物群との調和を考え、出来るだけ小さく、過度なデザインのない、自然素材を生かした素朴でシンプルなものとすることを目指した。1階に診療所、2階に院長住宅の構成(中央にコアを持った12mx12mの同形の正方形プラン)を前後左右にずらしながら積み上げている。それにより、道路に面する部分を低く押さえることができ、分節化された屋根はさらに規模を小さく見せている。建物周囲に点在させた木々は、地元に自生する樹種を選定したもので、より建物をこの地にとけ込ませている。

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