敷地は北海道後志地方倶知安町の田園農地の中に位置する。南側に羊蹄山西側にニセコアンヌプリの山並みを望むロケーションに恵まれた環境で、じゃがいもの畑がゆるやかな傾斜で山並みにつながっており、北側には道道が接道している。
この住宅はこの地で農業を夫婦で営む親子3人の為の住まいである。計画にあたり日々の農作業に対応した職住一致と多雪に対応した住宅環境の確保と、一つ屋根の下で家族の気配が感じられる暖かい住まいが求められた。住宅の計画にあたり、この地で職住するにふさわしい姿を考えた。
冬期の屋根からの落雪を考慮し、落雪及び積雪の影響を受けずに、恵まれたロケーションを年間楽しめる2階を居間のある主階とし、落雪をふまえた屋根型は木造の登り梁の表しで三角形の屋根型を内部空間としてつくり、外断熱とすることで木梁に包まれた一体的空間を実現した。