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大郷の曲り家, 前見建築計画一級建築士事務所(Fuminori MAEMI architect office) 前見建築計画一級建築士事務所(Fuminori MAEMI architect office)
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平屋がつくる風景

田園に佇む初老の夫婦のための木造平屋建ての住まいです。敷地は盛り土の三角地で周囲は濠のように法面があるため、建設可能な平場は1/3程度でした。その限られたエリアに「移動する距離を増やすように」LDKと主寝室が納められた馬蹄形のワンルームを据え、ゲストルームの離れを設けました。外壁は吹付けで周囲の景観に馴染む色合いとし、室内は杉板の天井とミズメザクラの無垢フローリングが白い壁面によく映え、のびやかでぬくもりのある空間となっています。真っ白な壁や天井だけでつくられる空間は実際冷たい印象を与えてしまいますが、木質の床と天井や暖色の照明の色味が白にあたたかな色調をあたえてくれる効果をもたらすよう計画しています。また、馬蹄形の平面は施工性を加味し多面体で構成。各領域が直線の壁でゆるやかに区別できつつも、移動するごとに室内と外の風景の変化や死角によって気配だけが伝わる仕掛けが体験できます。薪ストーブが要望でしたが、床下にも暖気を循環させ、東北地方の伝統民家である南部曲り家が台所の窯の熱で離れの厩を温めるように、この住まいも離れまで循環させる仕組みが施されているエネルギーロスの少ない住まいです。

計画年:2011年~2013年7月|所在地:宮城県黒川郡|工事種別:新築|用途:専用住宅|家族構成:夫婦2人|敷地面積:483.19sqm|建築/延床:75.2sqm/75.2sqm|構造:木造軸組工法|基礎:ベタ基礎|階数:地上1階|最高高さ:4.94m|設計・工事監理:前見建築計画 前見文徳|構造協力:有限会社大賀建築構造設計事務所 大賀成典|施工:若生工務店|撮影:前見文徳、西川公朗

クレジット: fuminori maemi - http://www.fma-arch.net/
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