和傘の家は外観に焼き杉のノンブラシ仕上げ、ガルバリウム鋼板を使用した落ち着きある佇まいの住宅です。内装にはウオルナットの無垢床材、珪藻土クロスや名尾和紙を採用。大きな一枚の屋根を支える登り梁は外部の深い軒先(1800㎜)まで現し、心地良い縁側をつくり出すことで和傘のような骨組みを体感できるようにしています。
敷地は2項道路に面しており、建築基準法上セットバックが必要でした。今回のプロジェクトにより、奥に位置する近隣住民がよりストレスなくアプローチすることができるように配慮しています。
和傘の家の外観は傘を軽くかしげたような江戸仕草にも代表される「傘かしげ」からきています。「傘かしげ」とはすれ違いざまにお互いの傘を外側に傾け、申し合わせたかのようにぶつからずすれ違う所作のことを言います。
お互いを思いやる仕草が滲み出るような趣ある風景を期待して。。。
詳細情報
種別 / 新築
用途 /専用住宅
規模/木造平屋建て
構造 / 木造在来工法
所在地 / 佐賀県佐賀市大和町
竣工日 /2013年3月
設計:田村の小さな設計事務所 三角健晃
施工:株式会社 藤松工務店
写真:TechniStaff・Y.Harigane