山形県米沢市に計画した2世帯住宅です。「風土」「そこに在ること」を大切に考えて計画しました。
(家族を包む大屋根)
2つの世帯を大きな屋根で包み、積雪2mの耐雪型として、有事の時にも排雪しやすいように、1方向に雪をまとめて落とせる屋根のかたちになっています。
ここで大きくなる子供たちが「じいちゃんたちの家」と「自分たちの家」という認識じゃなく「家族の大きな屋根の家」として愛着を持ってもらえるようなかたちを探しました。
(豪雪地を楽しむ)
季節に合わせて雪国での生活を積極的に楽しむ事ができるように、玄関から子世帯のリビングまで土間を引き込み、薪ストーブを配置しています。土間には、冬は薪を、夏には植物やBBQ道具が置かれ、季節ごとに用途を変えて楽しむことができるようにして、使い方を施主に委ねる空間をつくりました。
(スキー場のゲレンデが浮かびあがる窓)
薪ストーブの熱を循環させるために設けた吹抜けに、西吾妻山の天元台スキー場が見える窓をつくりました。
雪が降るとスキー場のゲレンデが白く浮かびあがり冬の訪れを感じます。雪どけでゲレンデが緑に覆われていく姿を見て春の訪れを感じます。ついつい椅子を置いて眺めてしまう窓になるといいな。
(おじいちゃん自作のツリーハウス)
竣工後、すぐに新型コロナウイルスが流行し、なかなか訪問することができずにいましたが、2020年9月にやっと訪れることができました。暮らしを楽しんでもらえているかなぁ?と心配していましたが、おじいちゃん自作のツリーハウスができていて、想像以上に楽しそうな暮らしぶりに安心しました。
また冬にもお邪魔して、雪景色の写真もUPしたいと思います。