築40年を超えるマンションの1室のフルリノベーションのプロジェクト。
建物の構造上、負担のかかる大きなプラン変更をせずに、室同士の間仕切り方を調整することで限られたスペースに奥行きと明るさをもたらした。廊下と寝室を区切る間仕切りは、合板とポリカーボネートのストライプ壁とすることで拡がり感のある空間としつつ、布製のスクリーンで視線を遮ることができる仕組みとなっている。古いコンクリートの粗が残る天井は、光沢と厚みのある床用塗料で塗装し、光の反射と躯体の凸凹がつくる影によって、空間に深みが生まれている。
リノベーション/住居/約55㎡/鉄筋コンクリート造/東京都/2014年8月
写真 繁田諭(Satoshi Shigeta)