敷地は住宅密集地にあり、辺りには無秩序に増改築を繰り返した古くからの住宅も多く存在する。3方を近隣住宅が建ち迫っており唯一開かれている北側の道路の幅も4mと決して広くはない環境。施主はこの環境でも家族の集るリビングでは採光と通風、プライバシーを確保したいと要望されていました。
プランに入る前に敷地を確認に行った際、既存住宅の北側の窓からは向かいの建物の外壁から反射する光により思いのほか明るいことがを確認できました。それをヒントに南側からの採光はあきらめ、リビングと道路の間にプライバシーが確保できるほど背の高い反射板のような壁を建てています。さらにあらゆる角度の光を拾うべくその壁を太陽に向かって反る形で湾曲させ、それは内側から見て反る形となり外側からは押し寄せる波のように覆いかぶさる形。haus-waveと名づけた由来はそこにあり、ユニークな印象のファサードを形成しています。