緑に浮かぶキャンティレバーの家
この家は、積極的に街とかかわり、その一部になろうとしている住宅である。
建物は、街路樹が400mほど続く、緑豊かなケローナ通りに面している。
このすばらしい環境を取り込みながら、街にとけ込む家。その思いから、この形は生まれた。
住み手と、周囲の人々との距離感を保つため、生活の場は2階を中心とし、リビングを可能な限り並木道
に近づけた。大きく切り取った窓からは、四季により色を変える木々を存分に楽しむことができる。
1階の通り沿いには、部屋は設けず、キャンティレバーで持ち出すことで、街に開放された、軒下のよう
な空間をつくりだした。その空間は、子供たちの遊び場であったり、雨宿りの場であったり、行き交う人
々との交流の場ともなっている。