「オオヤネコート」〜敷地を最大限に生かした大屋根のコートハウス
八戸市内の閑静な住宅街にある約93坪の台形状の敷地。
近 隣 の 住 居 や 道 路 か ら の 視 線 や 、 光 や 風 の 検 討 を 重 ね て い く 中 で 、 敷 地 一 杯 に
エントランスコート・バスコート・メインコートの3つの中庭を内包する大屋根の家
カーポートと兼ねたアプローチを進み、エントランスコートを楽しみながら室内
へ 。 吹 き 抜 け を 持 つ エ ン ト ラ ン ス か ら 続 く 天 井 を 抑 え た ホ ー ル を く ぐ り 抜 け る
と、メインコートとテラスを介し一体となる開放的なリビング・ダイニングが拡が
リビング・ダイニングは大屋根の吹抜け越しに2階の各室と緩やかにつながり、南
側ハイサイドライトからは活き活きとした日中の光が降り注ぐ。
リビング隣、メインコート北側に配した主寝室は抑えたボリュームの居心地の良
エントランス脇にしつらえた落ち着いた雰囲気の静かな和室、オープンでフレキシ
ブル、楽しい雰囲気の2階子供部屋やワークスペース等、光やボリュームでコントロ
ールされた質の異なる空間が大屋根の下で展開されて行く。
又、オオヤネコートでは高気密・高断熱の北海道の住宅性能や暖房手法をほぼその
ま ま 再 現 し て い る 。 1階 は 全 て 下 を 断 熱 し た 土 間 床 を 持 ち 、 こ れ を 蓄 熱 体 と し
て40~50°Cの低めの温水を回して床暖房とすることで、やわらかで快適な温熱環
境を作り出している。
日 射 、 通 風 、 蓄 熱 の 工 夫 と 高 い 断 熱 性 能 に よ り 冬 は 暖 か く 夏 は 涼 し い 家 と な る
施主は2人の子供をもつ30代のご夫婦。「性能と素材感にこだわった、オープンで
カーテンのいらない家を」という希望そのままに、これからの家族のくらしを、永
く大らかに包み込むような家となったのではと思っている。