nana's green tea廿日市店 株式会社KAMITOPEN一級建築士事務所 商業空間 木 木目調 レストラン
nana's green tea廿日市店 株式会社KAMITOPEN一級建築士事務所 商業空間 木 木目調 レストラン

株式会社七葉は「抹茶」という切り口から、「新しい日本のカタチ」を世界に発信している会社である。

良質の抹茶を、抹茶ラテなど現代的にアレンジしたメニューで提供している。

そして、その店内に求められる空間は「和風」ではなく「現代の茶室」である。

それは、オーナーの言葉を借りれば日本に昔からある茶文化を現代的な解釈で楽しめる店をつくりたいという思いの表れである。

茶の湯の歴史は、日本における建築の歴史と共に歩まれて来た。

平安時代の貴族は寝殿造りという、建物と庭とが一体となった住宅様式を作り上げ、屋内の生活が快くなるにつれて座敷の文化が誕生した。

室町時代には、茶会や連歌などの室内芸能が盛んに行われるようになり、その室内に、唐物と呼ばれる中国から渡来する美術工芸品を飾る棚を設え、客を迎える生活形式、これに基づいた住宅様式、書院造りに進展した。

この時代では、茶を点てる点前座と客座は別室で、違う部屋で点てた茶を、客のいる座敷へ運んでうやうやしく献上していた。

それがやがて、広間の一角に炉を切って茶が点てられるようになり、主人と客との距離が縮まっていき、茶の湯の侘びという精神性を備えた文化として発展していくと、茶室はついに独立した部屋となった。

ナナズグリーンティーゆめタウン廿日市店では、広い空間に炉を切り、「茶を点てて客にふるまう空間」の原点回帰を試みる。

実際には、空間の中心に四角い空間を切り取り、精神的に境界を感じさせる空間をつくる。

また、間仕切りには場所性を考慮し、厳島神社の朱赤の柱を潮の満ち引きと共に表現した。

私は此処を、茶室の中心である炉に見立てることで、現代の茶室を表現した。

写真撮影:宮本 啓介

色: 赤色
素材: 木
類似する写真

homify - あなたの家を形にします

4.5

homifyアプリで多くの写真をチェックしよう!

無料でアプリをダウンロード
いいえ