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灯の家(とうのいえ)(La casa alumbrada), アグラ設計室一級建築士事務所 agra design room アグラ設計室一級建築士事務所 agra design room 切妻屋根
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灯の家(とうのいえ)(La casa alumbrada), アグラ設計室一級建築士事務所 agra design room アグラ設計室一級建築士事務所 agra design room 切妻屋根

ご依頼は若いご夫妻と小さなお子様の三人家族。初めは、奥様のご両親との同居を考え、ご両親が住む家を建て替えて二世帯住宅とする事を検討していました。

そこで、二つの世帯がお互いに良い距離感を持ってプライバシーを保ちながらも気遣いの少ない暮らしとなるように・・・、また皆の動線が良く、風や光を程よくコントロールした本当に心地よい暮らしの『タタキ台』になるプランを提案しました。


住人(すみびと)夫妻もご両親も、そのプランをとても喜び納得してくださいましたが、その後の家族の話し合いで、やはり一緒に住む事はせず、近くで土地を探して若夫婦とお子様だけで小さな家を建てるということになりました。皆が漠然と考えていた二世帯住宅の夢でしたが、『タタキ台』から実際の生活が見えてきて、ひとりひとりの現代の住み方に合わない事、友達やご主人のご両親も訪ねやすい家にすべきなど、みなさんのベクトルが自然に整理されてきたとのことでした。


そこから一緒に土地探しを行いました。近所で見つけた南接道の素晴らしい土地は、道路面から1mほど高い敷地。いつかはご両親と一緒住むという将来設計を残していることから、玄関までのアプローチを長く取ってスロープにしておきたいというのが、この敷地での最初の希望となりました。

また、ご主人は、和モダンの平屋が理想だったとの事。ただし面積・コストを総合的に話し合い、『平屋に見える小さな家』を提案。

他に希望として、ご主人の小さな書斎と、対面キッチンからすぐ見えるところにお子様のリビング学習が出来るカウンター机が欲しいと・・・。そこで、ご主人とお子様だけでなく、奥様のためにも家事テーブルを家事動線の中央に計画。『お父さんテーブル』『お母さんテーブル』『子供テーブル』が揃ったわけです。


外観の特徴は、平屋にも見えるよう低く設定した大屋根と、南側に深い軒下空間、そして玄関の前(駐車スペースの後ろ)にあるフリースペース。とくにフリースペースは、風通し良く更に多目的流しも設けてあり、自転車等はもちろん停められますが、日曜大工作業も、BBQも、真夏に家庭用のプールを置くなどにも、とても便利な空間です。


内部は、抜群の調湿性能と、空気清浄そしてニオイを消臭する効果が非常に高いシラス壁を多く使い、そして室内の各所、特に足元に気持ちの良い風が流れる窓配置の工夫をしています。機械式空調を多く使わずとも、いつもとても清々しい空気感です。

また冬は、1階の床下全体を『床下空調』することにより、各部屋の温度差を無くしてヒートショックの少ない家を作っています。


他にも、小さな家を広々と感じる仕掛けがたくさんあり、空調機器をあまり使わなくても涼しく暖かい工夫が満載です。繋がった1つの空間のいろいろな所に『居場所』があり、皆がお互いの存在を感じながらも、各々の居場所で自分の時間を楽しめる。そんな小さなお家です。

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