桜の名所である小和滝橋のたもとに建てた5人家族のための家です。前面道路の桜並木とその下に流れる阿武隈川、バックに控える山や林との関係から建物を低く抑え裏山に入るゲートのような見え方、花見の桟敷のような、おおらかな空間をイメージしました。
外構のアプローチ動線はできるだけ長くし、内部もワンルーム空間を回遊するように、らせん状の動線がめぐり、各空間や風景を感じながらこの建物に奥行き感や距離感をもたらします。
半地下の和室を含め、4層のスキップフロアーで空間を構成し、ボリュームの谷間を貫くクレバスのような通路がより魅力的な空間をつくりだしています。
どの空間からでも桜並木の眺めや川のせせらぎ、裏山の自然の風景が感じられます。
緩やかなスキップフロアーのLDKから川を見下ろし、
なかよし家族がピクニックをしている、そんな気持ちよい空間をめざしました。