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はなれ Hanare (Guest House), arbol arbol キッチン収納 金属
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はなれ Hanare (Guest House), arbol arbol キッチン収納 金属

もてなしの心とゆずで人をつなぐゲストハウス

 徳島県の木頭で働きながらアマチュア・カメラマンとして多くの人に愛された中野健吉さん。病に倒れたが、妻のみね子さんに「したいことをしたらいい」という遺言を残した。みね子さんはそれに従って健吉さんの写真を展示する「ケンズ ギャラリー カフェ」を運営、音楽イベントなども開いている。が、このカフェや、地元の名産である木頭ゆずを目当てに遠方から来てくれるお客さんがいても泊まるところがなく、残念に思っていた。そこで作られたのが、このゲストハウスだ。  建物は広い敷地を活かしてエントランスから奥に入ったところに配置。間に木で架け橋のようなアプローチを作った。日常から非日常へ、現実から非現実へと渡っていくようなイメージだ。建物周辺には砂利を敷き、その周りは自然のままにして豊かな緑を身近に感じられるようにしている。  建物自体も周囲の環境に溶け込むよう、高さを抑えた。大屋根の下、壁のない開放的な空間にはたくさんの人が集える。客室になる部分は日本の昔ながらの空間作法に従い、寝室・食事・団らんと多目的に使える居室とした。大屋根の下の空間とつなげてイベントに使うこともできる。建物の一部には地元の木頭杉を、ランプシェードには地場産業の「太布(たふ)織り」の生地を使っている。仕上げも柿渋塗装や炭モルタルなど、自然素材を多用した。枝振りのいいゆず、梅、柿の木は保存し、建て替えにより生じた既存の束石は新しく敷いた砂利と草との境界の見切り石として再生させた。  みね子さんはここで、地場の食材を使った食事でゲストをもてなしている。みね子さんが「したいことをする」ことで、訪れる人も木頭をもっと楽しめるゲストハウスだ。

色: 白色
素材: 金属
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4.5

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