本建物は堀川通蛸薬師から西に二筋入った猪熊通を南に下がった場所に位置する。この辺りは江戸時代の寛永14年(1637年)に描かれた洛中絵図に「瓦町」と記されている。他にも「かわらや丁」ともあり、「坊目誌(天正)」には人家が僅かにあり瓦工が居住していたようである。
本建物に関して最も古い記録は大正11年(1922年)で、当時は呉服店を本建物で営んでいた。直近には整骨院の店舗として利用されていた。内装の床・壁は大きく改変されていたが今回の改修工事でオリジナルに近い型に復元されインバウンド向けのゲストハウスとして生まれ変わった。京町家独特の風情を世界に発信している。