海を見下ろすゆったりした丘。しかしこの土地の魅力は、海への絶景だけでなく、豊かに茂る巨木にもありました。
山側にはヤブニッケイの大木がそびえています。まずはその下をくぐることで、わくわくする別世界へのゲートとしました。そこをくぐってロータリーを巡ると、今度は重厚な石貼の母屋が立ち塞がってしまいます。しかし中央のチークの重い扉を開くと、二本の大木の間から、一気に海への大パノラマが拓けてくる------そんなストーリーが全体の骨格を構成しています。そしてこれらの全体は、海へとはばたく大屋根で覆われることによって、大自然の中での伸びやかな寛ぎを表現するのです。