鹿児島市郊外の周りに雑木林の点在する斜面に建つ住宅です。隣地には両親の母屋があるだけの恵まれた敷地であり、木々越しに桜島も眺める事が出来ます。その眺望を生かすため、既存の勾配をほぼ守った斜面にそって、1、2階を階段状に構成した事により、1階リビングの天井高を稼ぎながら、2階寝室等などからも林越しに視界が広がる。構造はコンクリート造であるが、軒先に鉄骨を回し、欄間にガラスを設ける事などにより、屋根を軽快に表現し、逆に壁は石とコンクリート打放しの重圧な表現として、インテリア、外部ともに開放的でありながら安定感のある空間を創る事をテーマとした。また、エントランスホールの吹き抜けや、内部空間と一体化した坪庭等も空間に広がりを持たせる手法として随所に設けた。
種別 / 用途:専用住宅 / 規模・延床面積:277.45㎡ / 構造:鉄筋コンクリート造2階建 / 所在地:鹿児島県鹿児島市吉野町 / 竣工日:2001年12月
写真撮影:三好芳昭