深沢の家, 小形徹*小形祐美子 プラス プロスペクトコッテージ 一級建築士事務所 小形徹*小形祐美子 プラス プロスペクトコッテージ 一級建築士事務所 モダンスタイルの 玄関&廊下&階段
深沢の家, 小形徹*小形祐美子 プラス プロスペクトコッテージ 一級建築士事務所 小形徹*小形祐美子 プラス プロスペクトコッテージ 一級建築士事務所 モダンスタイルの 玄関&廊下&階段

敷地は東京都内の新しい住宅と旧来の住宅が密集して建つ地域にあります。旗竿地であり狭小地という与条件を克服しながら、そこに暮らす家族にとって親密で居心地の良いすまいを実現しました。

隣の住宅との隙間は、人が通り抜けるのもやっとな程度の幅です。建物の形状は、斜線制限および日影規制に従っています。北側は2階分の高さ、南側は3階分の高さです。真北方向が敷地に対して少し振れているため、北側および北西側二方向の斜線制限によって建物はスライスされ、そのスライス面がそのまま屋根に、そして天井になります。1階に2つの室・トイレ・洗面コーナーと浴室を配置し、2階にリビングダイニングキッチン・洗濯コーナーと室内物干し室およびトイレを配置しました。屋根裏のようになる3階は子供室として使用し、残りはリビングダイニングキッチンの吹き抜けとしました。

2階北側のリビングダイニングキッチンへ、3階南側の子供室と階段に設けた空に開いた窓からの陽光が届けられます。また高さと方位の異なる窓は心地良い風を室内に導き、快適な室内環境を実現します。旗竿狭小敷地であることを忘れさせてくれるすがすがしさがこの家によってつくりだされました。

室内に迫り出した天井や、それを支える二本の柱、子供室とつながる開口部、階段との間にある窓枠のようにも見える十字型、そして抱きの深いトップライト、これらが光と影の中で息づきはじめるとき、それらはいつの間にか、彼の地の路地や中庭から見上げた建物の一部として、あるいはかつて訪ねた場所のかすかな面影として、その姿を現しているのかもしれません。家は、そこに住むそれぞれのひとにとって親密な存在でありたい、と考えています。

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