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KST PRIVATE RESIDENCE , METAPH建築設計事務所 / METAPH ARCHITECT ASSOCIATES METAPH建築設計事務所 / METAPH ARCHITECT ASSOCIATES モダンな 家 財産,植物,紫の,インテリア・デザイン,空,壁,床,フローリング,住宅街,コンドミニアム
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KST PRIVATE RESIDENCE , METAPH建築設計事務所 / METAPH ARCHITECT ASSOCIATES METAPH建築設計事務所 / METAPH ARCHITECT ASSOCIATES モダンな 家 財産,植物,紫の,インテリア・デザイン,空,壁,床,フローリング,住宅街,コンドミニアム

南北方向に奥行を持つ建設予定地。東側に南海電車の高架、西側に工場、南北に住宅地が密集する周辺環境下にある中、隣地にある工場を経営していることで、生活上での利便性を考え取得に至った。施主からの要望は、自然と素材を活かし週末にゆっくりと静かで豊かに過ごせる家であり、嗜好である愛車との生活を考えるというものであった。
敷地には大きな落葉樹が茂り、光と影が美しく、少しの自然の癒しを感じたが、変わらず周囲からの干渉が強い場所でもある。この敷地が持つ特性としての奥行と光・影を映す自然に人と車との共存を考え、『距離観』というテーマを見出し設計した。人は距離感という視覚的なものに、無意識に距離を認識する。又、もう一方で感覚的に近くや遠くに感じることで感情として左右されることもある。ここに、その場所で感じる距離観によって豊かさや快適性を享受出来ないものかと考えてみた。南に位置する住宅の正面となるファサードは、閉鎖的な表情を持ちながらも、時に開いて周辺環境に応じる佇まいとしている。又、アプローチ上部の庇に設けた開口部からは、自然光の時間による移ろいを表情として表している。閉鎖的な環境下の中で玄関に入ると、奥行を感じる内部の庭に通じる風景がそこに映り、内面の近しい感覚を覚えさせる。そこから細く続く通路を抜けたリビングは、縦と横と高さに奥行を持たせた空間とし、内外部に同素材となる石のテクスチャーが点在することで、外部との境界を曖昧に感じさせる。 東側にある高架からの視線と音、周辺からの喧騒を建築として遮りながら、住空間と外部である庭に開き一体化させる。この外部と内部が繋がる大きな空間の中で、それぞれに感じる豊かな距離観を生活の中で見出すことが出来ることは、豊かさに通ずるのではと考える。又、この中庭には落葉樹を中心に水盤が張られ、自然が持つ安らぎと風を運ぶ装置となっている。そこにガレージを通り抜けた愛車を取り込むことが出来るという新たな共存を図った。内にありながらも、自然と建築、生活と趣味、それぞれの距離観によって、生活の中で施主にとっての新たな価値観となることを期待する。

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