福井市郊外の団地内に建つ、家族4人が暮らす専用住宅の計画である。
施主からの要望は、小屋のようなシンプルな建物。
装飾のないシンプルな建築としながらも、様々な行為を許容できる、フレキシブルな住宅となるように設計をおこなった。
「自然とつながる家」
誰もが簡単に手に入れられる(一般的に流通している)材料を使いながらも、福井の気候風土にあった、光や風などの自然ネネルギーを有効活用したパッシブな建築となるよう計画をおこなった。
敷地東側と南側では、境界ギリギリまで住宅が迫っていたため、建物を敷地北側に寄せる計画とし、住宅内部に光と風を取り入れる計画とした。
また、敷地南側に庭と駐車スペースを設け、日射しや視線を考慮しながら樹木を配置し、庭とのつながりを考慮し、1階部分では大きなデッキスペースを設け、2階部分では庭に向って腰掛けられるテラスを設けた。
「家族がつながる家」
リビング・ダイニングと2階のつながりを考慮して、ゆったりとした吹抜空間を設けた。
全ての個室をリビング・ダイニング・吹抜に接するように配置し、家族の気配が感じられる平面計画とした。
住宅の中心となるキッチンからは、家全体を全て見渡す事ができる。
「地域とつながる家」
今回の建物では、住宅の用途だけではなく、住宅の一部を使ってヨガ教室が開催される事を想定している。1階のLDKや屋外デッキ、2階のフリースペースを使いヨガ教室をおこない、事業の成長や子供の成長にあわせてフレキシブルに使えるように、普遍的でシンプルな、小屋のような建物を目指した。