趣味が多彩な場合、存分にそれに打ち込みたい、楽しみたいという思いは皆共通ではないだろうか。この住宅は定年を迎えたご夫婦が趣味である音楽の演奏を楽しむこと、そして心置きなくゆったりと読書ができることを中心に計画した。敷地は人の視線を気にすることなく過ごせる海に開いた場所である。開放的に過ごしたいという要望のもと大胆に外に向かって開いた構成とした。その中の色んな場所で趣味が楽しめるように景色の見え方、光等が過ぎ行く時間の中で心地良い変化をもたらしながら過ごせるように空間を散りばめている。住宅というよりも別荘のような、ただ特別な何かをするのではなく日常を楽しむ住まいとなるよう考えた。