コの家。
空間の相関・視線・機能・意匠・そして人すべての中心に住まい手の個が存在する。
この家の概念を図に表すならば、見た目は四角でありながらも中軸を持つ円であり、
様々な要素が360°水平方向へと展開される。
個に繋ぎ止められたそれぞれは、コアとの関係と共にグラデーションの如くも華麗に各レイヤへと
切り替わり、そのパノラマ且つダイナミックさは、言うなれば円形に配置された水槽の様であり、
それぞれの水槽では様々な色鮮やかな魚達が優雅に遊泳している様を思わせる。
この様に、幾多の景色を併せ持ちながらも統一が成されたのは個が生み出したコアによるものであり、
そして造り出された個の塊としてのこの建物は、まさに住まい手自身であると言えよう。