敷地は西宮市の夙川にほど近い東斜面の高台に位置し、その開かれた眺望を住宅内部の多くの場所から最大限享受できることをテ-マに「透ける家」を設計した。地階はRC造、地上部は鉄骨造と木造の混構造を採用し、開放的な空間を構成すると共に日本の伝統的な民家のような架構を連想させる。閉じる部分と開放する部分の壁面構成の中に吹抜部を適所に配置することにより奥行の深い住宅の中に空間のつながりや住まい手が呼応することを考えた。屋根は軽やかでシンプルな木造の登梁が連続する片流れとし、下部に大きな空間を生み出している。また使用する材料はそのまま仕上材となっており構造の構成をより明確にしている。
2007. 6
兵庫県西宮市南郷町
分譲戸建住宅
設計監理:小林恒建築研究所
施工 :永瀬
構造規模:S造+RC造・地下1階地上2階建
敷地面積:241.15㎡
建築面積: 91.55㎡
延床面積:215.38㎡
撮影 :杉野 圭