この住宅は京都市内の下鴨神社の参道の東側に位置する。2世帯住宅であるがリビングやダイニングは共用のスペースとなっている。3世代の女性の住まいであるために防犯上外部に対しては閉鎖的なコンクリートの外壁や塀により囲まれているが、建物の開口部は大きく開かれており内部は非常に明るい。またコートハウス的な庭の扱いにより内部空間は半外部まで拡がりを持っている。2階の床までをRC造とし、2階部分を木造とした混構造である。RC部は打放し仕上、木造部は柱や登り梁の構造材を露出して建物の構成を明確に表現している。またリビング上部の吹抜に面する位置に開放的な和室を設けることにより無機質なコンクリートの構造体の中に木造が組込まれて柔らかな空間を生み出している。
2008.3
京都府京都市左京区下鴨泉川町
専用住宅(2世帯住宅)
設計監理:小林恒建築研究所
施工 :杉花建設
構造規模:RC造+W造・地上2階建
敷地面積:282.17㎡
建築面積:167.27㎡
延床面積:262.64㎡
撮影 :杉野 圭