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内観 河原泰建築研究室 商業空間 商業空間
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日本がまだ知らない、本物のマリーナライフを提供する。株式会社ベルポートジャパンの壮大なコンセプトに触発されて、芦屋のマリーナ開発に着手しました。本物のマリーナライフとは何か?運営ソフトの面からいえば徹底的なオーナーサービス。ホテルのサービススタッフを配し電動カートで荷物を送迎し、海に関するあらゆる情報を提供する。それに対応するハードはゆったりとしたくつろぎの場と情報を含めたあらゆる要求に対応するインフラの提供ということになります。

 まずはこのような機能的な追及をベルポートジャパンとともに継続的にコミュケーションし、次に付加価値を高めるクラブハウスのデザインコンセプトを組み立てました。

 クラブハウスのデザインコンセプトは、遊びを極めた大人達の隠れ家です。ボートオーナーはすでに富と名声を得た人達です。しかしその維持のための日常的なストレスは計り知れないものがあると想像できます。マリーナは日々のストレスの発散の場であり、心身を癒してくれる場となる必要があります。  そこでまず重要視したのがマリーナへのアプローチ。これまでの日本のマリーナは、幹線道路から殺風景な駐車場に車をとめて、マリーナに出る漁港のような形式がほとんどでした。ここではランドスケープデザインの田嶋氏と最初から協同し、アプローチ路を癒しの導入にしようと考えました。芦屋が高級住宅街として成立しているのは海と山が間近に見えること。このマリーナではアプローチを森にして海と山をくっつけることにしました。アプローチの森はマリーナにとって都市の喧騒を忘れさせてくれる緩衝帯となります。

 このようにアプローチが森になれば、クラブハウスはできるだけ建物に見えないほうがいいと考えました。屋根を緑化して地元の山にあった御影石を積み上げて、建物の人工的な要素を消しています。クラブハウスには木と石の間に潜り込むようにして到着し、ロビーに入ると前面にマリーナが広がる仕掛け。さまざまな形にマリーナシーンを切り取る窓を海側に穿ちました。クラブハウスの内部も自然の木と石による構成。目に触れるだけで日常のストレスがやすらぐようにデザインしています。

 人生の楽しみであるマリーナライフ。そのマリーナライフに潤いを与えるクラブハウス。一日ゆったりと海を眺めているだけで癒される。そのような願いを満足するように心を込めてデザインしました。

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