合資会社 d.n.a.
壁に住む家
M House
残るもの/残らないもの
仮にこの建築が機能を失うまで存在したならば、何が残っているのでしょうか。木部、鉄部は朽ちていると想像すると、コンクリート・石・土が残るものになります。その時、残ったものが人々に何らかの感動を与えることを望みます。しかしそのための確実な方法論はわかりません。この計画では、あくまでも経験論から、自立した壁だけがある風景を出発点としました。
変わらないもの/変わるもの
仮に未来の人がこの建築を増築、改築、再利用しようと思ったとき、何を手がかりに作業を進めるのかを想像してみると、そこにある何か変わらないものを探すのだろうと思います。では、変わらないものとは何か。その一つが「形式」であり「光」であると考えました。意図的に一方向に並べられた壁。とその周辺に発生する空間。同じ時刻に降り注ぐ光。
一方で、形あるものは変わるものであってほしいと考え、素材として土やコールテン鋼を主に使用しました。
○詳細情報
函館市
保科文紀:d.n.a.
舩場俊星:S.F.A.
構造設計:(有)七田建築構造デザイン
設計期間 2006年4月~2007年3月
施工期間 2007年5月~11月
主な用途 住宅
建築面積 219.79 ㎡
延床面積 479.78 ㎡
構造階数 RC造一部木造 地下1階地上2階