変形敷地を魅力に変える

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西宮の家, 一級建築士事務所エイチ・アーキテクツ 一級建築士事務所エイチ・アーキテクツ モダンな 家
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今回紹介するのは美術館学芸員と美術史家という夫婦のために建てられた家。三角形の変形敷地で二方向が道路に面し、向かいには高層マンションが対面しているという、条件的にはあまり良くない敷地ですが、担当したエイチ・アーキテクツはそんな土地の不整形を感じさせない快適さ、逆にその不整形が魅力となるような住宅を作り上げました。さっそく見ていきましょう。

外観鳥瞰

建物を上から見た鳥瞰図がこちら。角にある変形した敷地ということがよく分かります。2つの道路と北側からの斜線制限、セットバックなど厳しい制限下ながら敷地いっぱいに建物を取り、その中でポイント的に余白を作ることで圧迫感の無い室内空間が実現しました。外観は周囲に威圧感を与えないように白色を基調としたモノトーンとなっています。よく見るとテラスや小さな庭など気になる要素が見えますね。さっそく内部に行ってみましょう。

玄関ホール

美術に関わるクライアント夫妻を象徴するように、美術館展示室がイメージされた玄関ホールです。玄関はゲストを迎える最初の場所。歓迎の気持ちを表すために花やアートを飾る場所であり、美術館と共通する空間と言えるかもしれません。自然を想起させる壁には夫妻の企画した展覧会カタログや著書が展示されています。いつもこだわりの装飾がされるであろうこの玄関ホール、訪れるのが楽しみになりそうですね。

広がりを感じさせるZ型

二階は大きなワンルームのLDKです。しかしご覧のように敷地の形状を生かしてZ型形状となっており、単純な四角い大部屋ではありません。それにはメリットがあり、分節された空間が斜めに繋がっていくので実際よりも広く感じられること、またオープンキッチンでもリビングやダイニングから、コンロやレンジがある調理スペースが見えないように計画されているので、いつも空間がすっきり片付いて見えます。ガラス越しのオブジェのような階段も視線を上へと導き開放感を与えています。

ダイニング&ラウンジ

東側は高層マンションに面していますが、ダイニング左側に三角形の坪庭を配置、そしてその外側にもう一枚外壁を建てることでプライバシーを確保しています。外壁には写真でも分かるように開口部が取られているので、視線は適度に遮りつつ自然光はたっぷり差し込む明るい室内です。奥は図書室のようなラウンジで、横長のコーナーウインドウを通し、公園の緑を眺めリラックスしながら読書が可能。窓や本棚は3D CADを使用し計算された高さとなっており、居心地の良さは保証。

セミプライベートなテラス

こちらは三階にある小さなテラスです。二重の外壁の内側にあるので、抜けるような青空の下ながらプライベートな感じでリラックスできる心地良いスペースです。

不整形が生かされ魅力と変わった住宅、いかがでしたか?ぜひ感想を教えて下さい。

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