魅力のあるテラスの楽しみ方5選！

小高い丘にある緑に囲まれた、以前は農地だった敷地に建つこの家。若い夫婦の住まい手は、エアコンを使わずに自然を感じながらの暮らしを望んでいました。松本匡弘建築設計事務所はこの家が建つ環境を踏まえ、可動できる窓開口を設け、オープンにすると外部と内部が一体になる空間を提案。春から秋までの心地よい季節、リビングダイニングはまるで自然の中で暮らしているようにテラスと一体となり自然に溶け込むような暮らしが実現できます。床や天井の素材はテラスと同素材とし、窓を全て開放すると境界を一切感じません。水平に伸びる空間に周囲の自然が蒔絵のように美しい景色を描き、鳥のさえずりや風の心地よさを全身で感じながらゆったりと暮らすことができる住まいです。

福岡県の雷山の裾野にある別荘地に建つこの家は、美しく豊かな景色をダイナミックに感じられる環境が魅力です。TOSHIAKI TANAKA&ASSOCIATES/田中俊彰設計室はこの景色を最大限に生かせるよう、鉄筋コンクリート造と鉄骨と木が加わった混構造の建築を用い、開放的な空間を実現しました。自然が近い環境だと、敷地が変則的であったり、傾斜などハードルが高い場所も多くありますが、ここでは居住空間を宙に浮いたように持ち上げることで眺望の確保と空間の広がりを十分に感じられるようになっています。たっぷりと景色を感じられる大きな窓と、リビングがそのまま延長したようなテラスからは四季折々の美しい風景をいつでも眺められます。大きな開口を開けると、天井から延長する軒や床の広がりがより一層感じられ、LDKとテラスが一体になった空間で時を忘れるようにくつろげます。

周囲の建物に邪魔されない敷地に建ち、自然の木や畑に囲まれた長野県の家。エヌ スケッチは周辺環境を大切にしながら、周囲の自然とこの家との心地よい関係性を築きました。標高700mの斜面からは市街地を臨むことができ、敷地内には大きなもみじが見守るように佇んでいます。この家が目指したのは、豊かな風景に溶け込むような暮らし。ナチュラルな印象の杉板の外壁をあしらい、主要な部分のボリュームは抑え、建物としての存在感を優しいものにするような工夫が凝らされました。リビングは2方向に4.5mの開口が設けられ、開け放つと外部と一体になるような空間が広がり、心地よい風を感じることでしょう。リビングから延長するテラスで自然を感じながらくつろぐことも、この家では暮らしの中の行動のひとつとなります。

SAKURAYAMA-ARCHITECT-DESIGNが手がけたこの家は、住宅街に建つガーデンテラスのある家です。庭は地上に造るもの、というイメージがまだ根強くあるのも事実ですが、敷地の状況やプライバシーの確保をしたい場合に屋上やテラスに庭を設ける方法も近年人気を伸ばしています。バルコニーやテラスが洗濯物を干す場所、としての用途が優先になる場合もあるかもしれません。欧米では、テラスでゆったりと外の風を楽しみながら食事をとったり、第二のリビングとして団欒を楽しむスタイルも浸透しています。「自分たちだけの特別なプライベート空間」を感じられるガーデンテラスは、周囲の視線や車通りなどを気にせずにくつろげる快適な空間です。

タイル土間の空間に、明るい光が降り注ぐこの家は、千田建築設計が手がけた住まいです。以前は総二階建てだった家を、平屋に建て替えをすることでこの家は生まれました。屋内テラスは、室内の気候を調整するサンルームとしての役割を担い、外観は一体になっていながらもこの部分の屋根は波板ガラスで仕上げられています。LDKやバスルームのせいかるスペースが面する中心に配置され、外部との距離をちょうどよい塩梅に保ちながら室内としても、庭としても使える空間です。開放できる木製の大きな建具、着脱できる簾やカーテンが設けられ、季節に応じて心地良い室内環境をセレクトできます。床や壁面には蓄熱材を採用し、冬場は日の恵みを蓄えてぽかぽかの環境に。自然の力を借りながら、自在に心地よい環境を生み出すテラスは、空間の活用だけにとどまらない活躍を見せます。