実用的なロフトをつくる方法と階段デザイン15ポイント

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ロフト空間は、収納場所として、またちょっとした居住空間としての実用性があります。 空間を有効活用できるだけでなく、おしゃれに見せることが出来る点や遊び心を加えた空間づくりという意味でも、人気を高めています。今回は、このロフト空間をより実用的に活用するためのポイントをご紹介していきます。

どんなスペースがロフトと呼ばれる?

建物の最上階または屋根裏にある部屋を指します。天井の下でなく直接屋根の下にあり、倉庫などに使われることが多いです。ロフトは、日本の建築基準法において部屋ではなく「小屋裏物置等」と呼ばれ、窓などがなくても作ることができます。 しかし、いくつかの制約があります。


  • ロフト床面積は、階下床面積の2分の1未満であること
  • 天井高が1.4メートル以下であること。
  • 梯子を固定してはならない


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ロフトのメリットは? 固定資産税のメリット

ロフトのメリットは、上記のように建築基準法で階数にカウントされないと認められているので、デッドスペースを活用することが出来る上、固定資産税や税金面でのメリットがあります。

例えば、二階を子供部屋として活用したいと考えている場合:子供の自立後を考え、ロフトを子供部屋として使うことで固定資産税を支払い続ける必要性がなくなります。


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生活感を隠せる

完全個室にしたいという点にこだわらないのであれば、ロフトを寝室にしても良いでしょう。また収納場所としても活用できれば、居住空間がモノで溢れることなく、すっきりとした生活感のない空間を維持することも可能です。


【住まいについては、こちらの記事でも紹介しています】

 最小で最強なロフトの作り方は?

高い天井高を維持できる

ロフトをつくる空間は、高い天井高が必要になります。この天井高は、視覚的に開放感を生みます。また、ロフト部分は空間のアクセントとして目を引くでしょう。雰囲気がとてもおしゃれに見えるのでロフト付きの空間は、高い天井高と相まって実際よりも空間を広く感じることが出来ます。

ロフトのデメリットは?

この1.4メートル高が想像していたよりも低く、「這うようにして移動する必要がある」ということも発生します。また、はしごの昇り降りができない、といった可能性もあります。特に、高齢になってからロフトの活用は身体的にも心配があり、年齢や健康状態によっては、寧ろ使いづらいと感じることがありデッドスペースとなる可能性があります。

用途によってはしごデザインを考えよう

実用的にロフトを使用するためには、はしごのデザイン選びが大切です。「はしごは固定されていてはならない」という建築基準法条件を満たす必要がありますが、一方、普通のはしごでは、モノを上げ下ろしする際に起こる家庭内事故の可能性は否めません。手すりのあるデザイン、上り下りがし易いデザインなど、ロフト用途に適したデザインを考慮しましょう。


考慮したいポインとは以下:


  • 手摺子の間隔
  • 欄干の高さ
  • 手摺の高さ
  • 耐荷重
  • 踏板と蹴上のバランス
  • 有効幅


省スペース&安全性を考慮するなら螺旋階段

螺旋階段は、省スペースで縦の広がりをもたせる美しさがあります。セカンド階段として、またリビングの拭き抜け部の設置としてもお勧めです。階段専門のショップでは、組み立て式キットやコンパクト螺旋階段など、屋内や屋外用のデザインが見つけられます。取り付けも含めて、専門家に問い合わせてみましょう。

場所をとらないすっきりはしご

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一般的なロフト専用はしごは、高さに合わせてセミオーダーすることができます。インテリアにあわせて、材質/サイズ/加工/塗装を自由に組み合わせて依頼できるので、自分好みのインテリアに馴染むデザインに仕上がります。木材以外に、金属のアルミやスチール等のロフトはしごも人気があります。これらは、軽量で丈夫な素材なので、移動するのがとても楽です。踏板の滑りが心配な場合は、踏板部を木材で作ることもできます。

収納&ロフト階段

こちらは、古民家などで見られる階段箪笥。収納階段は、収納機能を持ちながら、同時に上階のアクセスに使用する階段にもなります。例えば、ボックスを組み合わせたものや階段箪笥は、固定ではなく設置とみなされ、建築基準法の要件を満たすと考えられると思われます。

使わない時は収められるロフト階段

こちらは、ロフト(小屋裏物置)への可動梯子。可動となるよう梯子は左右二つのパーツに分かれていいます。右脚用と左足用に分かれ、交互に組み合わせるデザインは、一般的な階段を上るような高さや踏面サイズを確保することができます。

心配なら手すりを付けて

小屋裏物置に向かう階段に、手すりがあると安心です。手すりのないはしごデザインでも、壁側に手すりを設置することもできます。より安定した昇降ができると同時に、はしごの可動性も維持できるのできます。

色の統一で圧迫感なく

小屋裏物置を収納として活用するとき、常にはしごないしは階段があるのが邪魔になるという時があります。そんな時は、折りたたみデザインが活躍してくれます。またはしごの圧迫感が気になる時は、こちらの様に空間のベースカラーにはしごの色を統一するとすっきり見えます。

素材を揃えておしゃれインテリアに

大きな切妻屋根の住まいでは、家の中心部分となるリビングダイニングの側に小屋裏物置が設けられることが多いいでしょう。自身ではしごを用意するのも良いですが、リビングダイニングなど目につきやすい場所のはしごは、ジャストサイズの造作家具を一緒に製作してもらうことで、より素敵なインテリアの一部となります。

はしごを使わない時

こちらの住まいは、親世帯と子世帯の二世帯住宅。子世帯のある二階は、主に子供の成長に応じて臨機応変に生活できるような間取りがデザインされています。二階の居室にはすべてロフトが設けられています。使わない時は、写真の様にはしごを壁に掛けておくことができる仕掛けに。両側に設置された木製オープン棚と同素材ですっきりとした見た目に。

子供のベッドとしての利用を想定している場合の注意

ロフトを子供部屋や子供のベッドとして利用を考えている場合は、万が一、子供のケガや病気をしているときのことを考える必要があります。ケガや病気の時に、子供が安全に梯子を利用することは困難です。はしごの上り下りのしやすさも一緒に考慮しておきましょう。

photo/akihito mukai

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