離れで理想の暮らしを!その魅力とは

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
八木原の家, ATELIER N ATELIER N オリジナルな 家
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‎離れと言えば、旅館において本館とは別の場所にある景色や静けさをより楽しめる別棟を思い浮かべる方もいらっしゃると思います。しかし、今回は住宅における離れ座敷についてその魅力と、住まい全体にもたらすメリットを紹介してきたいと思います。近年では、住宅でもその高いプライベート性から各々の目的に合わせて様々な使い方が提案されています。また同時に母屋とのつながり方や関係性も多様になっていますので、それらの点にも注目して様々な家の離れを見ていきたいと思います。

離れ座敷とは‎

離れ座敷とは、もともと庭を‎楽しむために付属的に建てられた建物でした。「離れ家」とも言われますが、主体である母屋に対して付属的な建物の関係は変わりません。最近では、離れ座敷は母屋との繋がれ方も工夫され多様になってきています。こちらのY+M DESIGN OFFICEが手掛けた住宅では、大屋根で母屋と離れ座敷の2つを繋げることにより、両者の関係だけでなく庭とのつながりもより親密なものになっています。

‎写真:笹倉洋平/笹の倉舎


「住まいの写真」ページでは様々な種類の庭を紹介しています。◀

※ の写真ページ

家の離れをゆとりある趣味の場所として活用

高いプライベート性を保てる家の離れは、趣味を存分に楽しむには理想的な空間となります。また、母屋の室内もすっきりとまとまり、住まい全体としても住み心地がアップします。こちらの小笠原建築研究室が手掛けた住宅では、‎多趣味なお施主さんのために家の離れを車庫兼趣味の空間とし、それと母屋をウッドデッキで緩やかにつなげています。それにより、2つの場所を切り離しながらも気軽に行き来ができるような身近な関係となっています。


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集中できる仕事場として

‎自宅で仕事をする方にとって、生活環境から遠ざかる家の離れはよく仕事の捗る場所として利用しやすいところです。こちらのATELIER Nが手掛けた住宅では、仕事と家庭の切り替えをしっかりとしたいご主人のために仕事場と住まいをきちんと切り離し、反対に子どもに目の行き届く場所にしたい奥様のためにはアトリエから住まいが見届けられるように大きな開口が設けてあります。このように、1つの住まいの中でも各々の目的に合わせて別棟と母屋の関係を変えることもできます。


【住まいについては、こちらの記事でも紹介しています】

 すてきが止まらない!夢のガレージハウス50選

二世帯住宅としての住み方

二世帯住宅の難しい点は、どのような距離感で親世帯と子世帯が住むかということですが、様々な母屋と別棟の関係性をプランニングできるこのスタイルであれば、必ずどの家庭にとっても居心地のいい二世帯の住み方が見つかるはずです。こちらの株式会社一級建築士事務所ジオプラスが手掛けた住宅では、別棟を増築することで家族が集まるリビングダイニングをつくりました。さらにその周囲に台所、畳コーナー、オーディオコーナーで囲むことにより、居心地がよく家族みんながここに居たくなるような場所となっています。

減築で住みよく

減築と聞くと家の面積が少なくなる分、メリットがないと感じられる方もいらっしゃると思いますが、これからの生活スタイルに合った住まいとすることでの住みやすさや安全性など様々な利点があります。こちらのEU建築設計が手掛けた住宅では、築70年以上の2階建ての納屋を減築して、おばあさんの部屋として建て替えています。母屋ともバリアフリーでつながり、家族が安心して安全に暮らせる住まいと生まれ変わっています。

写真:中村大輔/中村写真工房

庭との一体的な風情ある風景

離れのもともとの目的は庭を楽しむための建物でした。また母屋とのつながり方、そして庭とのつながり方にも考えを広げることで結果として住まい全体が居心地のいい場所となるでしょう。ただし、別棟を建てる際は建蔽率など法規的な部分にも注意する必要があるので、必ず専門家と相談してみて下さい。


住まいの空間については、こちらの記事でも紹介しています

※ ピロティは役に立つ?

※ ポーチを便利でおしゃれにする6つのアイデア

※ コートハウスで都会の暮らしも快適に!その特徴とメリット


追記:母屋とは

母屋とは、敷地内の中心になる建物・部分のことをいいます。母屋とは主人や家族が住む建物という意味を持つ一方、母屋とは異なる付帯的な建物を指す言葉として「離れ」や「納屋」などという言葉があります。こちらの住まいは、コの字型平屋の母屋と事務所仕事が出来る部屋を分けた住まい。中庭を介して程よい距離を保ちながら、子供たちの様子や働く家族の様子を感じることができます。コーナー窓や程よく外に開いた中庭からは、隣にあるご主人の仕事場の様子を眺めることが出来ます。

追記:現代的な繋がり方

こちらは路地のように見えますが、二世帯住宅の別棟への出入口です。通路の左側が別棟、門扉を閉めることで母屋の中庭が生まれす。別棟は母屋とは完全に隔たれておらずデッキを通って行き来ができお互いが緩やかにつながっています。

追記1:別棟の繋げ方は?

増築や改築でつくられた別棟を繋げる方法はいくつかあります。こちらはウッドデッキで小さな別棟を繋げた住まい。リビングの開口部から続くウッドデッキと別棟がオープンに繋がり、薪ストーブのあるこの小さな別棟は、家族や来客がウッドデッキでのパーティーを楽しむときなどに活躍します。

追記:別棟の繋げ方は?

こちらは改築の際に、もともとあった座敷を別棟として残し通り土間で繋げた住まい。座敷と新しい住まいは通り抜けできる土間に変わり下足のまま移動できます。改築に伴って採光や通風も充分なように計画され、暗くなりがちだった座敷は現代的な住まいと共に明るく印象的に生まれ変わりました。

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