石川台のアパート: MoY architects | 山本基揮建築設計が手掛けたです。

工事費500万円!二重床の確保から生まれた集合住宅リノベーション

K.Matsunaga K.Matsunaga
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リノベーションをする際には、目に見える部分に変化を与える場合と、目に見えない内部の補修や機能性を高めるための目的を持つものとがあります。昔に建てられた物件は、現在の基準に比べ補強の面や断熱性、内部の性能の面で足りない部分もあるでしょう。間取りや内装など目に見える部分と同じくらい、暮らしていくための快適性を得るためには大切なことです。今回ご紹介するのは、MOY ARCHITECTS | 山本基揮建築設計が手がけた、集合住宅のとある一室をリノベーションしたプロジェクト。集合住宅という環境ならではの問題、遮音性を確保するためにフロアレベルを変更する必要がありました。10cmの変化が生んだアイデアを見てみましょう。

Before:集合住宅の一室

以前に建てられた住宅のため、シンプルな作りながらも解決すべき部分は数多くありました。水回りと居住スペースに配管による段差があるのもこの時代の建物の特徴です。

Before:工事中の状態

床をフローリングに変更をする上で、二重床を採用し遮音性を確保。水回りの高さに合わせて床レベルを設定しました。しかしたった10cmといえど、全体にしてみると大きな変化です。高さの合わなくなった建具の変更や、10cm分天井も低くなるため既存の天井を撤去。こうして整理をしていくと、全体に必要な空間の取り方にヒントが見えてきました。内部構造から見える最適な住まいの作り方は機能を見直すリノベーションならではの醍醐味と言えるものです。

After:二重床を作ることで生まれた「箱」のある空間

全体に床を10cmあげることで、空間は劇的に変化をもたらします。基本的な間取りは変えず、よくある部屋の区画割りにとらわれない自然なライフスタイルを送ることができるような優しい印象に仕上がりました。中央にある「箱」はこの計画で生まれた独自の装置とも言える空間です。小上がりの畳としての箱、ぐるりと囲む壁面の外側には飾り棚やベンチ、収納などの機能をもたせたユニークなオリジナル構造が普通の住まいにはない、おもちゃ箱のようなワクワクする仕掛けが設けられています。

After:カーテンでやわらかに仕切る小上がりの「箱」

掃き出し窓に面した部分には、畳の敷かれた小上がりの箱が設けられています。窓と小上がりの間には藍色のモザイクタイルがアクセントにあしらわれ、現代風の縁側のような絶妙な心地よさを生む部分が生まれました。L字にカーテンを引くことができるようになっているこの小上がりは、普段はオープンな状態で、必要に応じてカーテンで仕切ることもできる構造としています。扉や壁のようなハードな素材ではなく、ふんわりとしたやわらかな白いカーテンが作り出す空間は、雰囲気を壊すことなく優しい空気をもたらします。

After:アクセントカラーの生きる「箱」

さらにもうひとつの箱は、パーソナルスペースを作る箱。デスクスペースのある書斎としても最適な空間は、フローリングのスペースと扉などで仕切らずに、この「箱」があることでゆるやかにつながりながら空間を分けるように作られています。グリーンカラーは安らぎを与え、個室空間に彩りを添えます。完全な遮断ではなく、少しずつ視線や動線をずらしながら箱をもうけることで生まれた住まいのあり方は、たった10cmの段差と、二重床の確保のためというシンプルな理由だけで生まれたアイデアとは思えないストーリーです。全体がまるでセレクトショップのような雰囲気を持ち、nDK、という固定概念にとらわれない空間を生んだリフォーム。劇的な変化がありながら500万円という予算で収まりました。たくさんの可能性が秘められたリフォームは、これからもさらに進化を遂げていくに違いありません。

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